東京・汐留のアドミュージアム東京で、9月20日から「TCC賞展2024」が始まった。
本展では、今年6月に発表となったTCC賞(主催:東京コピーライターズクラブ)の受賞作品を展示する。会場に並ぶのは、TCCグランプリに選ばれた福部明浩氏(catch)による大塚製薬のカロリーメイト「光も、影も、栄養にして。」、TCC最高新人賞に選ばれた原田堅介氏(CHERRY/ADKマーケティング・ソリューションズ)によるタマノイ酢「すしのこ」ラジオCM、パラレル企業広告 ポスター他、2024年度 TCC賞14作品群、新人賞17名、審査委員長賞2作品群。作品には、制作者による解説が添えられる。
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本展の開催にあたり、2024年TCC賞審査委員長を務めた磯島拓矢氏は、次のようにコメントを寄せている。
TCC賞の役割とは何でしょうか。
それは、審査という名目のもと、その年の広告を振り返り、
優れた広告とコピーを歴史の中に並べることだと思っています。
批評と歴史のない表現は必ずやせ細ります。
広告という表現が、これからも豊かであるように。
TCC会員全員で、この賞を運営しています。
そして言うまでもなく、ご来場いただいたみなさんもこの賞への参加者です。
「これは良い!」「これそんなに良い?」
ご自身の物差しと照らし合わせながらご覧ください。
みなさんに批評されることで、広告はより豊かになるはずです。
そして願わくば、みなさんの個人史に刻まれるような出会いがありますように。
広告は、出稿された瞬間がすべてです。
広告にも永遠の名作があるとしたら、
それは、みなさんの記憶の中で輝き続けるしかないのです。
会場のアートディレクションは、本年度の年鑑のADも務める丸山もゝ子氏(博報堂クリエイティブ・ヴォックス)が担当。今年のコピー年鑑のテーマでもある「ひとつひとつに、光。」にあわせ、コピーライターたちのこの1年の膨大な仕事の中から選ばれた受賞作品、そのひとつひとつのコピーを明るく照らし、制作者の思考や技法を浮かび上がらせる展示となっている。
また、会場内のあちこちに姿を見せているのが、丸山氏によって描かれた好奇心旺盛なオウムのキャラクター。今年の展示の道先案内人として、コピーの世界へ誘ってくれる。
さらに展示と連動した企画として、アドミュージアム東京のライブラリーでは、新人賞受賞者が影響を受けた書籍、発想や企画のきっかけとなった書籍をコメントと共に紹介する「新人コピーライターの本棚」を開催。
そして、10月5日にはグランプリ受賞者である福部明浩氏と審査委員長の磯島氏によるトークイベントが、10月19日には新人賞を制した原田堅介氏、小林亮太氏、星聡宏氏、横井優樹氏によるトークイベントが実施される。参加方法などの詳細は後日TCC(東京コピーライターズクラブ)のWebサイト、SNSで発表となる。
受賞作品を掲載した「コピー年鑑2024」の編集長は、尾形真理子氏。2025年1月の発売を予定している。
TCC賞展2024
会期: 9月20日(金)~11月2日(土)
会場:アドミュージアム東京 企画展示室(Hall B)
開館時間:火~土曜 12時~18時
休館日:日曜、月曜(ほか不定休あり)
入場料:無料
コピー年鑑2023
編集/東京コピーライターズクラブ 審査委員長/太田恵美 編集委員長/麻生哲朗 アートディレクター/関戸貴美子 発行/宣伝会議
定価:22,000円(税込)