いざ「採用広報」に注力しようと考えても、何から始めれば良いか迷う担当者も多いはず。そこで本記事では、SNSを活用して求職者にアプローチしている企業の運用事例を3つ紹介します。
※本記事は、広報会議2024年10月号の転載です。
空港で働く社員の姿伝え学生のイメージとの乖離を解消
InstagramのJALスカイ採用アカウントでは、一般の人が想像しづらい業務の詳細やキャリアパスなども紹介している。
POINT
JALグループの空港旅客ハンドリングを担うJALスカイ。採用窓口への応募者がイメージする業務内容と、実際の業務内容の乖離が課題に。そこでInstagramでは、会社説明会などでは伝えきれない空港の幅広い業務について、その役割や一連の流れについて社員インタビューも交えて紹介している。文字の多い画像を読み物的に「フィード投稿」するほか、「インスタライブ」を実施するなど、空港で働くことや社員を身近に感じさせるような情報発信に注力している。
反響
◆ 実際に働く社員の人柄や日々の業務の様子に焦点を当てた写真、インタビュー投稿には多数の反応あり。
◆ インスタライブは、学生にとっても身近なツールを活用し効率的に採用活動ができると好評。「自分が働く企業を知人に知ってもらえた」という社員の声も。
DATA
社員数 | 約3500名 |
採用での運用SNS | Facebook、Instagram |
運用体制 | 企画総務部5名 |
開設年 | Facebook➡2012年、Instagram➡2020年 |
更新頻度 | Facebook➡プレスリリース時、Instagram➡月に1~5回 |
就活の中盤以降も継続して見られるコンテンツを
Instagramの新卒採用アカウントには若手社員や内定者が登場し、「仕事の魅力」や「第一生命に就職を決めた理由」などを語っている。
POINT
就活生にとって「第一生命保険=営業」のイメージが強い点や、遠方在住者などに社風を伝えきれていない点が課題に。内定者からの意見もあり、約10年前にSNS採用アカウントを開設した。毎年就活の開始時期である12月頃から投稿を開始するが、就活の中盤以降も継続して見てもらえるよう内定者アンケート結果などを参考にしてコンテンツを制作。動画やライブ配信も活用している。
反響
◆ 社員や内定者など、“人”を通して同社の社風を伝える投稿に大きな反響がある。SNSの活用により、社風や雰囲気、社員紹介等、遠方の就活生にも気軽に情報を届けられるようになった。
◆ 採用活動の佳境期に実施したインスタライブも好評。
DATA
社員数 | 約5万名(2024年3月末現在) |
採用での運用SNS | |
運用体制 | 人事部、総合営業職推進部の社員約5名 |
開設年 | SNSでの採用広報は2015年から |
更新頻度 | 就活生の就職活動が佳境になる時期(冬頃)に毎日~毎週投稿 |
投稿が目にとまる工夫を 会社説明会への予約数も増加
採用サイトのコンテンツを更新した際もInstagramで告知しサイトへの流入を図っている。
POINT
求職者層へのアプローチに加え、内定後にも入社意欲を高めるために継続的なタッチポイント創出を図り、Instagramアカウントを開設したアーバンリサーチ。投稿が目にとまるよう、フィード投稿はストーリーズにも引用するほか、多くの就活生が検索するハッシュタグを積極活用。運用担当者は、インフルエンサーでもある社内スタッフ実施の社内研修に参加し、採用広報に活かす工夫をしている。
反響
◆ 応募者から「見ています」という声が寄せられ、会社説明会の投稿を行った翌日には説明会の予約数も増加。
◆ 投稿に際し現場のスタッフとの交流が生まれ、スタッフの新たな一面や個性を知るといった副次的な効果も。
DATA
社員数 | 約1500名 |
採用での運用SNS | |
運用体制 | 採用担当 2名 |
開設年 | 2017年12月(2019年度新卒採用のタイミングから) |
更新頻度 | 週1回程度 |
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