広報豆知識(Public Relations Tips)~普段使っている専門用語の由来を知る
セルフイメージ
広報における「セルフイメージ(Selfimage)」とは、個人や組織が自分自身(または自分のブランド)をどのように見せたいか、どのように認識されたいかを意識的に構築するイメージのこと。
セルフイメージは、その人物や組織が発信するメッセージ、行動、ビジュアル、価値観などを通じて形成され、対外的な評価や印象に大きな影響を与える。
広報におけるセルフイメージの重要性として、第一にブランドの統一性が挙げられる。セルフイメージを統一することで、個人や組織が一貫したメッセージを発信でき、認識されやすいブランドを築くことができる。
たとえば、企業が「信頼性のある」「革新的な」などのイメージをセルフイメージとして構築すれば、すべてのコミュニケーションや広報活動でその特徴を強調することができる。
また、セルフイメージが一貫していると、外部のステークホルダーや顧客に対して信頼感を築くことができる。人々は、予測可能で一貫性のあるイメージを持つ個人や組織に信頼を寄せやすいため、セルフイメージの管理は信頼構築において重要となる。
さらに、自分がどう見られたいかを意識的に設計することで、メディアや一般の人々が持つ印象を操作しやすくなる。特に、リーダーや著名な企業家、芸能人などが「セルフイメージ」をコントロールすることによって、社会的評価や支持を得るための重要な手段として効果をもたらす。
企業や個人のセルフイメージがしっかりと確立されていると、危機的な状況においても、既存のイメージを利用して事態の収拾を図りやすくなる。危機が発生した際に、事前に築かれた信頼やイメージがポジティブであるほど、ダメージコントロールが効果的に行うことができる。
セルフイメージは、広報活動の中核を成すものであり、個人や組織がどのように認識されたいかを計画的に設計し、適切に管理することで、社会に与える印象や信頼をコントロールすることができる。