セルフイメージを駆使したエリート軍人、PR視点で見るマッカーサー

広報豆知識(Public Relations Tips)~普段使っている専門用語の由来を知る

セルフイメージ

広報における「セルフイメージ(Selfimage)」とは、個人や組織が自分自身(または自分のブランド)をどのように見せたいか、どのように認識されたいかを意識的に構築するイメージのこと。

セルフイメージは、その人物や組織が発信するメッセージ、行動、ビジュアル、価値観などを通じて形成され、対外的な評価や印象に大きな影響を与える。

広報におけるセルフイメージの重要性として、第一にブランドの統一性が挙げられる。セルフイメージを統一することで、個人や組織が一貫したメッセージを発信でき、認識されやすいブランドを築くことができる。

たとえば、企業が「信頼性のある」「革新的な」などのイメージをセルフイメージとして構築すれば、すべてのコミュニケーションや広報活動でその特徴を強調することができる。

また、セルフイメージが一貫していると、外部のステークホルダーや顧客に対して信頼感を築くことができる。人々は、予測可能で一貫性のあるイメージを持つ個人や組織に信頼を寄せやすいため、セルフイメージの管理は信頼構築において重要となる。

さらに、自分がどう見られたいかを意識的に設計することで、メディアや一般の人々が持つ印象を操作しやすくなる。特に、リーダーや著名な企業家、芸能人などが「セルフイメージ」をコントロールすることによって、社会的評価や支持を得るための重要な手段として効果をもたらす。

企業や個人のセルフイメージがしっかりと確立されていると、危機的な状況においても、既存のイメージを利用して事態の収拾を図りやすくなる。危機が発生した際に、事前に築かれた信頼やイメージがポジティブであるほど、ダメージコントロールが効果的に行うことができる。

セルフイメージは、広報活動の中核を成すものであり、個人や組織がどのように認識されたいかを計画的に設計し、適切に管理することで、社会に与える印象や信頼をコントロールすることができる。

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河西 仁(ミアキス・アソシエイツ 代表)
河西 仁(ミアキス・アソシエイツ 代表)

かさい・ひとし/ミアキス・アソシエイツ 代表、英パブリテック日本代表。10年にわたる外資系メーカーでの国内広報宣伝部門責任者を経て、1998年8月より広報コンサルタントとして独立。以来、延べ120社以上の外資系IT企業をはじめ、ITベンチャー各社の広報業務の企画実践に関するコンサルティング業務に携わる。メーカーでの広報担当時代(1989年~)から現在まで、自身で作成・校正を手がけたプレスリリースは、2400本を超えた(2023年10月31日現在: 2421本)。東京経済大学大学院コミュニケーション学研究科修士課程修了(コミュニケーション学)。日本広報学会会員。米IABC(International Association of Business Communications)会員。著書に『アイビー・リー 世界初の広報・PR業務』(同友館)。

河西 仁(ミアキス・アソシエイツ 代表)

かさい・ひとし/ミアキス・アソシエイツ 代表、英パブリテック日本代表。10年にわたる外資系メーカーでの国内広報宣伝部門責任者を経て、1998年8月より広報コンサルタントとして独立。以来、延べ120社以上の外資系IT企業をはじめ、ITベンチャー各社の広報業務の企画実践に関するコンサルティング業務に携わる。メーカーでの広報担当時代(1989年~)から現在まで、自身で作成・校正を手がけたプレスリリースは、2400本を超えた(2023年10月31日現在: 2421本)。東京経済大学大学院コミュニケーション学研究科修士課程修了(コミュニケーション学)。日本広報学会会員。米IABC(International Association of Business Communications)会員。著書に『アイビー・リー 世界初の広報・PR業務』(同友館)。

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