※本記事は月刊『広報会議』10月号に掲載している記事の転載です。
従業員インタビューの採用における効果とは
企業が自社で働く人にフォーカスし、従業員にインタビューを実施してつくるコンテンツ(記事や動画)を発信することが増えてきています。まずはこのようなコンテンツが、採用においてどのような効果を発揮するのか説明します。
従業員インタビューの効果は「応募の数が増える」「採用サイトへの流入が増える」など明確な数字に表れるものではありません。下記に挙げる4つの効果は、採用面接時や入社後の新入社員に「従業員インタビューをどう思ったのか?」をヒアリングした内容に基づいた定性的なものです。
①入社後の働くイメージができる
従業員インタビューを読むことで、採用候補者は給料や福利厚生などの条件面ではなく、その会社で働く入社後のイメージが浮かびます。どんな業務を担当するのか、どんな人と一緒に働くのか、先輩や上司になる人の顔や性格、1日のスケジュール、仕事のやりがいなどを把握でき、応募するか否かなどの検討材料となります。
②求める人材に応募してもらいやすい
従業員インタビューでどんな人が働いているのか?どんな人が会社にフィットするのか?どんな人と一緒に働きたいのか?を伝えることで、自社に合わない候補者からの応募を減らし、自社にフィットする人材の応募を増やすことができます。採用面接の前に読む候補者が多く、すでに会社への解像度が高い状態で面接に来るので、質の高い応答ができます。
③他社と差別化ができる
似たような事業や福利厚生はあっても、従業員は世界にひとつだけの自社独自の個性であり、他社と大きな差別化が図れる要素です。複数社から内定をもらっている候補者であれば、内定を承諾する際の検討材料にすることもあるでしょう。
④従業員のモチベーションアップに繋がる
副次的な効果になりますが、従業員インタビューはポジティブな内容を多く発信するため、働きがいや会社の良い部分を言語化することで、「よし頑張ろう!」とモチベーションアップに繋がります。入社動機を語ることで、入社時の初心にかえることもあります。また、複数人の座談会形式のインタビューにすると、普段は話さない仲間の意外な一面を知れたり、今まで以上に従業員同士の仲間意識が向上したりする効果もあります。