1000万人の体験機会創出図る 総来場者数9万人を超えたイベントカー、アサヒビール

写真 商品・製品 「マルエフ」の愛称で親しまれている「アサヒ生ビール」

「マルエフ」の愛称で親しまれている「アサヒ生ビール」

「アサヒ生ビール」は1986年に誕生。愛称としても使用されている「マルエフ」は、開発記号として社内で使用された「幸運の不死鳥(FORTUNE PHOENIX)」を由来とする「マルエフ(F)」が基になっている。「日本人にビールの味の違いは分からない」と言われていた時代で、5000人の嗜好調査を実施するなど、試行錯誤を重ねて開発。発売後にヒット商品となり、ビールマーケティング部の麻里直紀担当課長は「消費者起点のブランドとして、低迷していたアサヒビールを飛躍的な復活に導いた」としている。

その後発売した「スーパードライ」は生産が追いつかないほどの大ヒットとなり、生産能力など資源を集中する経営判断のもと、1993年に「アサヒ生ビール」の家庭向け缶商品は終売となった。一方、飲食店の強い要望があり、樽のみ販売を継続。缶についても、お客様相談室やSNS上で復活を望む声が寄せられ、2018年に期間や数量を限定して再販し、2021年に通常販売を再開した。

ターゲット層は30代中心のミレニアル世代で、「物質的豊かさよりも精神的豊かさを求める人」としている。ビール愛用者のほか、「爽快さやキレ」よりも「まろやかな味」を嗜好する人も対象としている。

2021年の再販売以降、「マルエフ横丁」を展開。元来、各地域で親しまれている「横丁」として、「人と人とのつながり」を生み出す場を提供している。大規模都市での開催に偏っていたことから、移動式イベントカーを活用する「出張マルエフ横丁」を開始。麻里氏は「移動式イベントカーを活用することで、日本全国都道府県を巡回し、『優しいつながり』の場を拡げていきたい」と話した。

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