【前回コラム】「勉強ハイ」が訪れたら、それが人生のチャンスタイム(ザブングル加藤)【後編】
今回の登場人物紹介
(左から)中村洋基(すぐおわレギュラーゲスト)、権八成裕(すぐおわパーソナリティ)、澤本嘉光(すぐおわパーソナリティ)、角田晃広
※本記事は2024年2月4日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。
初めてなのに初めて会った気がしない
澤本:皆さんこんばんは。CMプランナーの澤本です。
権八:こんばんは〜。CMプランナーの権八です。
中村:こんばんは。Web野郎こと中村洋基です。今夜も超素敵なゲストにお越しいただいております。この番組では2回目のご登場です。お笑いトリオ東京03 の角田晃広さんです。
角田:よろしくお願いします。
権八:待ってました!
角田:いやいや、2回目なんですけれども。
中村:そうなんですよね。
角田:1回目のときは佐久間(宣行)さんと僕でお邪魔したんですけど、澤本さんしかいらっしゃらなかった。
澤本:そうなんですよね、パーソナリティ3人のうち2人休んでて。
関連記事
中村:ですよね。権八さんもWeb野郎中村も休みで。だけどそんな気がしないというか。一緒に収録させていただいたような気がして。
角田:僕もそうなんですよ。そもそも3人いるなかで2人いないってことが、まずないからね。
権八:まさかね!すいませんでした(笑)。
角田:1人ならわかるんですけど。
権八:確かに。あのときは僕らが行けなくなっちゃって、どうしようってなって。
澤本:そうそう。「ヤバい!」と思って佐久間さんに相談したら、角田さんを連れてきてくれて。
角田:で、結局佐久間さんがいっぱい喋ってね。
権八:ははは!
角田:佐久間さんがいれば、もう何分でも持ちますから。
澤本:佐久間さん5、角田さん4、僕1くらいの割合で喋ってたよね。おかげで面白い回でした。
権八:佐久間さんは何度も来てるじゃないですか、この番組に。
澤本:でもね、偉くなってから来てないよ。
権八:あ、いまちょっとチクリと。
角田:偉くなってから来ないって言われるの、嫌だなあ。
全員:あははは!
権八:角田さんも何度も来てるような印象があるけど、まだ1回だったんですね。
角田:そうそう。このラジオではお2方と初めてってことですよね。
澤本:でも権八なんて友達だと思ってるでしょ。
権八:友達(笑)。おこがましい。
角田:現場で何度もお会いしてるので。
権八:そうなんですよ。
角田さん出演、権八さんがCD・企画を担当したサントリージン翠(SUI)のCM。最新作では平野紫耀さんと共演。
中村:Web野郎中村は、完全に初めましてだったんですけど、「うぃーっす」みたいな感じで挨拶しちゃって。
角田:本当に「うぃっす」みたいな、「お疲れっす」みたいなテンションでしたよね。
権八:なんでしょうね、異常な親近感。
中村:映画でも広告でも出ずっぱりで、メディアで見まくってるから、親近感がすごくて。
角田:広告に関しては、このお2方(澤本さん、権八さん)が使ってくれてるのがデカいですからね。
権八:いやいや、そんな。よかった、来てくれて。
東京03はライブがめちゃくちゃ面白い!
中村:広告のことも映画のこともいろいろ聞きたいんですけど、まず毎回ゲストの方にお願いしている20秒自己紹介ってコーナーがありまして。
角田:これ前回もやったってことですか、僕。
澤本:やったと思いますよ。
角田:本当ですか。覚えてなくて。
権八:あれれ?
中村:まあ一応、広告の番組なので、ラジオCMがちょうど20秒で、テレビCMは15秒なんですけど。ラジオCMだと思って、20秒間で自己紹介をやってみてくださいというコーナーです。
角田:なかなかですね。
中村:一瞬顔色が変わりました。20秒、ご準備は大丈夫でしょうか。では、どうぞ!
角田:東京03というコントをやる3人組をやらせてもらってます。飯塚(悟志)と豊本(明長)と角田の角田です。東京03はですね、コントをメインに全国を回るツアーをずっとやってまして、今年で26回目になります。
カーン♪
権八:やや中途半端なとこで終わりましたね(笑)。
中村:序の序ですよ。
角田:だいぶマイペースで話しました。やってみて、コマーシャルってすごいと思いました。まとめる力、これがゼロなんだよね。
権八:26周年なんだ!?
角田:第26回の単独公演を今年開催します(編集部注:全国ツアーは現在は終了、9月30日までアーカイブ配信中)。
権八:これがね、めちゃくちゃ面白いんですよ。
角田:ありがとうございます。
権八:僕、何度か見させていただいたんですけど。
中村:全然チケット取れないでしょ。
角田:おかげさまで。
権八:すごく緻密なコントの数々と、あと舞台の演出がすごくかっこいいですよね。
角田:そう、かっこいいんですよ。
全員:あはは!
角田:ネタは主に飯塚さんがやってくれてて、オークラって放送作家がいまして、彼がトータルで演出もやってくれてるんですよ。舞台セットもオークラさんが作ってくれて、毎回できたの見て「うわっ、かっこいい」みたいな。
権八:オープニングの映像や途中で入るジャンクションの映像も凝ってるし、あとはやっぱり、角田さんの歌が楽しめるところもいいですよね。
角田:主題歌とエンディングを毎回ライブの中でVTRでやってるんですよ。
権八:面白い。でもCDが売れないって言ってましたね。
全員:あはは。
角田:そう、いま言ったライブ中の…
中村:CD売るのは難しいですね。
角田:CDデッキ自体もうないからね。ないよなと思いつつ物販で出してるっていう。
権八:記念品っていうかね、お土産として。ぜひ皆さんその様子をね、DVD等で見ていただいて。
角田:公式YouTubeにもありますから、ぜひ。
『半沢直樹』オファーは、うれしさよりもビビりが先に来た
中村:お笑い芸人としてはもちろんですけど、ここ近年は俳優として、映画にドラマにCMと出られていて。
角田:はい、ありがとうございます。
中村:枚挙にいとまがないですけど、『半沢直樹』(TBS、2020年)、『怪物』(2023年、監督:是枝裕和)、『大豆田とわ子と三人の元夫』(フジテレビ・関西テレビ、2021年)などなど。
権八:そうか、それもか。
角田:そうなんですよ。いいドラマに出させてもらってるんですよ。
権八:本当ですね。
中村:これまでご自身のなかで、「キター!」みたいなブレイクポイントはあったんですか?
角田:『半沢直樹』のお話が来たときは、まず単純に視聴者として「やった、続編やるんだ!」と喜んでいたので、そのあとマネージャーから電話で出演の話をされてちょっとビビりましたね。
全員:あはは。
角田:100%見る側として楽しみにしていたので「うわっ!」て。だってみんな見るし、結構な人も出てるしで、光栄でしたけどビビりました。現場で堺(雅人)さんの「倍返し」を生で聞きたいとか、ワクワクした気持ちは後から徐々に、でしたね。
権八:こういうこと言うのはおこがましいですけど、演技力が素晴らしいですよね。
澤本:素晴らしいですよ。
角田:でも『半沢直樹』って、結構大きなお芝居を皆さんされるじゃないですか。だからコント芝居を引っさげていっても大丈夫そうなノリがあって。逆に終わってから、堺さんに「もうちょっと大きくやってくれるかと思った」みたいに言われたり。
全員:あははははは!
角田:「いやいや他の方がやりすぎなんですよ、歌舞伎陣が特に」ってなったり。
中村:収録現場を想像すると、たしかに。
角田:パワーが半端ないんですよ、みなさん。
権八:でもそういう張った芝居もさすがですけど、今回のもね。
中村:あ、そうですね。
角田:何でしょう。
中村:澤本大CDとされた、成人の日のCMです。
澤本:サントリーのね。
中村:サントリーの「大人じゃん」に出演されていて(編集部注:2024年公開の「大人じゃん・05」編)。まだ見てない人は検索して見てください。泣いちゃうんで。
澤本:お父さん役をね、リアリティ持ってやっていただくのに誰が良いってなったときに、もう真っ先に。
権八:真っ先に名前が。
角田:真っ先は言い過ぎでしょう。
澤本:いやいやいや、お世辞ではなく、僕たちが真っ先に角田さんがいいって思って。そしたら、サントリーのCMにも出てるとわかって。で、サントリーさんに「実はお父さん役のタレントさんは角田さんがいいと思うんですけど」って言ったら、「私たちも角田さんがいいと思ってました」って。
中村:おお〜。
澤本:大変な人になってますよね。
権八:最高じゃない。
角田:いい話。個人的にはとってもいい話をいただきましたよ。本当ですか。
澤本:本当です。もう悪いことできなくなってますよ。
角田:(笑)
「翠 ジンソーダ」のCMに角田さんは欠かせないキャスト
中村:広告業界で引っ張りだこの人って、ライバル会社で取り合いになってるから、他社で使われてるとこの人もう使えないじゃん、ってことがあるんですけど。サントリーのCMにすでに角田さんが出てたから「これはできる」と、ハマったってことなんですね。
澤本:そうそう。ほかの会社に出てないぞってことですからね。
角田:ずっと「翠 ジンソーダ」でお世話になってましたから。
権八:そうなんですよ。せっかくなんで……飲みます?
中村:そういえば机の上に。
権八:なぜか。
中村:なぜか、サントリー「翠 ジンソーダ」。
角田:なぜかではないと思いますけど。でもあるのにびっくりしました。
中村:すごい、ちゃんと冷えてますね。
権八:おいしそう。
角田:そうですよ、おいしいですからね。
権八:せっかくだから、いただきますかね。
角田:いいですね。
権八:では、皆さん…
全員:…お疲れさまです!
中村:「翠 ジンソーダ」、いただきまーす!
角田:うん。おいしい。
権八:僕はこれで何年も角田さんにお世話になってて。
角田:そうなんですよ。ずっとご一緒させていただいてて。
権八:最初の共演者は桜井ユキさん。何年かやって、3年目かな、そこで夏帆ちゃんに代わって。でもずっと角田さんは出てるんですよ。
関連記事
夏帆さんは2023年より出演。
全員:ははは。
中村:軸。
澤本:軸。
権八:角田軸で物事が進んでましたよ。
中村:実はこっちの方が影のフィクサーだったりして。他の人はどんどん契約変わってるのに、角田さんだけは出続けていると。
角田:僕もそこが本当に不思議で。
中村:企画をされている権八さん的な観点では、何か想いがあるんですか?
権八:ありますよ。最初、角田さんはなかなか桜井ユキさんに飲ませてもらえなかったんですよ、CMの設定上。やっと途中から飲めると思ったら、桜井さんがいなくなっちゃったりして。そんななか、やっぱ角田さんにはこれからもやってほしいなということで、毎回角田さんを提案して。
角田:本当ですか。それはうれしいですよ。
権八:角田さんにはいてもらわないとねって。共演者の方は変わってくんですけどね。
角田:だから「お前は変わらないのかい!」と思ってる方も多いのかなと。
権八:そんなことはない(笑)。
角田:そうですね、いやありがたい。
権八:そこで契約したから、「大人じゃん」も実現したと。
「大人じゃん」は、娘を持つ親にはたまらないCM
角田:「大人じゃん」のCM撮影は去年の12月の頭だったんですけど、僕、11月の末にちょうど子どもが生まれたんですよ。
全員:おめでとうございます。
角田:で、娘だったんですよ。なんで、コンテって言うんですか。CMが絵で描かれてるやつ。まさに今生まれて、あっもう成人しちゃった!?みたいな。
全員:あはは!
角田:リアルに早送りで味わった感覚があって、撮影中も。CMで最初に撮ったのが、自転車のシーンで。
澤本:子どもを押してあげるシーンね。
角田:そこから撮影スタートだったんですけど、やっぱり自分と照らし合わせちゃって、こうなるんだとジーンとして。すごく思い出に残るCMでしたね。
中村:このパーソナリティ陣も、実は全員娘持ちなんですよ。
角田:全員娘なんですね。
中村:だからあのCMは…
角田:やばいですよね。
中村:めちゃ泣きましたね。
権八:泣きますよあれは。
澤本:でも僕たちは起用するとき、お子さんが生まれたって知らなかったんですよ。
角田:そうですよね。
澤本:知らなくて、企画を進めてたら佐久間さんから「角田さんにお子さんが生まれました」って来たから、それはすごいことだなと思って。
角田:びっくりして。なんていうタイミングだと思って。
権八:自転車のシーンとかね、たまらないわけですよ、見る側としても。やる側もたまらないでしょうけど、見る側はこれはこれでたまらなくて。
角田:権八さんは、もう経験されているシーンですよね。
権八:よく言うことですけど、うれしいけど寂しい。見事でしたよ、演技が。
角田:いやいや。
中村:顔がね。
澤本:見送る顔ね。「ああ、乗れるようになった」ってときの。
角田:一発目は、「ちょっとやりすぎてる」って言われて。で、あれが撮れました。
権八:そうなんだ。
中村:角田パパは、どんなパパになりそうなんですか。
角田:今のところは、当然かわいいだけじゃないですか。だからどうなるのか…。甘くなるのかどうかな、気をつけなきゃなと思いますよね。
権八:何を気をつけなきゃいけないんですか。
角田:言いすぎて嫌われるとか、なんか構いすぎそうだなっていうのはあります。逆に距離感ってどうやってますか?何か意識しました?教育もあるんでしょ、だって。
権八:教育もあるんでしょって(笑)。
角田:ただ甘やかしちゃったらね。奥さんがいろいろちゃんと厳しくして、お父さんは甘やかすだけってパターンの家もあるじゃないですか。
権八:ありますね。
中村:ありますよね。
権八:僕はわりとそうなんですよ。
角田:仕事で忙しくてなかなか会えないと、そういう関係性が一番ちょうどよかったりするんですかね。
権八:でも何が正解かわかんないです、本当。
澤本:権八は優しいんで、娘さんがすごく慕っててね。でもほら、権八の上に飛び乗って骨が折れたんだよね。
権八:ちょっと僕をゆるキャラだと思ってる節があって(笑)。
角田:僕はもう50歳なんで、飛び乗ってこられたときにはもう終わりですよ。今でも腰がやばくて、抱っこしたりオムツ替えたりとかで。奥さんも奥さんで、僕がこの間ギックリ腰気味になったばっかりで、その間奥さんずっとやってくれてたから、奥さんも負担がかかるじゃないですか。だから2人で整骨院ですよ。
全員:あはは!
角田:順番に。ちょっと子ども見てるから行ってきてって。順番に整骨院。
権八:整骨院と子育てがローテーションで。大変。
角田:娘が成人したら70代ですよ。だからこのCMのなかの(長澤)樹ちゃんとお父さんの関係性が本当にいいなと思いながら撮影しました。
権八:まだご覧なってない方のために言うと、ほとんど同じシーンなんだけど、お父さんの目線のモノローグと娘の目線のモノローグバージョンがあって。これがね、面白いんですよね。
角田:そこですよね。目線が変わって。
権八:同じシーンでも、この時お父さんはこう思ってた、娘は実はこう思ってたと。ちょっと困るな、こういうの作られると。
全員:あはは。
角田さんの演技力の秘密はどこにあるのか?
中村:さっき『半沢直樹』の話もありましたけど、もともと角田さんは演技好きというか、自信あったんですか。
角田:東京03のコントって最初のボケまで振りが長くて、普通の芝居的な箇所があるんですけど、それが好きで。それこそお父さん役をただただお父さんとして演じるのが、なんか楽しいんですよね。あくまでコント芝居なんですけど、それはもともと好きでした。
中村:めちゃめちゃ芝居が上手いじゃないですか。芸人になる前は何か仕事でされてたりとか。
角田:いや、してないです。
中村:いきなり芸人ですか。
角田:そうですね。東京03の前に6年ぐらい別のトリオでやらせてもらってて、解散することになって。もうお笑いやめようかと思ったんですけど、その1年ぐらい前に飯塚さんが近くの沿線に引っ越してきてよく飲むようになって。飯塚さんは豊本と2人でやってたんですけど、「2人でやるのは限界かな」とちょうど思ってたタイミングみたいだったんですよ。それで声をかけてもらって。だから会社員経験もなく、もうずっとお笑いですね。
権八:じゃあ芝居を志したみたいな時代も特になく。
角田:一応高校の時に演劇部、一カ月。
全員:あははははは!
中村:一カ月かい!
角田:クラスの友達に誘われて。本当は出る側じゃなくて、音響のPAさんがかっこいいなと思って演劇部に入ったんですよ。でも、いざ入ってみると音響って普段そんなにやることがなくて。発声とかやったりしてて、つまんないなと思って辞めちゃったんですよ。
中村:そうなんだ。
権八:普通のコントのときとお芝居やるときは、全然スイッチ違うもんなんですか?
角田:ドラマとか、それこそ『半沢直樹』では小物というか、コント上とそんなに変わらないキャラクターだったりするので、そんなに変化はないです。最初の頃は「ちょっとコント芝居になる可能性があるんで、大きかったら言ってください」と伝えた上でやることが多かったですね。
『大豆田とわ子と三人の元夫』では「ちょっとコントっぽいんで、もうちょっと下げてもらえます?」と言われながらやったりしてました。でも、普通にやって「もうちょっと大きくやってもらえます?」って言われると、コントやる人間としてめちゃくちゃ恥ずかしいんですよ。
全員:あははははは!
角田:「お前、何ちょっとドラマ風にしてんだよ」みたいな。あの瞬間は恥ずかしかったですね。「大きく」ってオーダーをさせちゃ駄目だよねって。
<次回につづく>