キリン新ブランド「華よい」CM 実際の友人起用でリアル「宅飲み」を演出

フィルムカメラによるドキュメンタリースタイルで撮影

キリンビールは、9月24日に発売したチューハイの新ブランド「キリン 華よい」の新テレビCM「いい顔、咲く。」篇を、同日に放映開始した。俳優の志尊淳と山下美月を起用。同ブランドは、ふたを開けてすぐにそのまま飲める飲料「READY TO DRINK(RTD)」で、自宅で酒をあまり飲まない人を主なターゲットに想定している。CMでは、山下と酒を飲む役に実際の友人を起用するなど、「普通の宅飲み」に近い環境づくりのために様々な工夫を凝らした。

志尊淳と山下美月を起用した新テレビCM「いい顔、咲く。」篇

CMでは、志尊が「自宅に友達を招いて家飲み」、山下が「友人宅での家飲み」とそれぞれ別のロケーションで撮影しており、リアルな宅飲みトークを展開している。今回はフィルムカメラを使用し、ドキュメンタリースタイルで撮影。友人と酒を楽しむ雰囲気や人間らしさをより映しだしているという。

低アルコールでもお酒ならではのおいしさを持つ同ブランドの魅力を伝えるため、限りなく「リアルな飲みの場」に近い環境にこだわった。博報堂クリエイティブディレクターの田中裕二氏は「CMの映像は美しく整えられるがゆえに、どうしても嘘っぽくなりがち。一方で、SNSに投稿される写真や映像は、完璧ではないからこその直感的な魅力がある」とし、SNSにアップされるようなリアリティのある出演者の「おいしそうな顔」を引き出す狙いがあったという。「新しさを説明して説得するのではなく、リアルで直感的に好意が持てる点が、今らしい広告だ」と話した。

志尊と山下を起用した理由も、リアルな「いい顔」を表現するためで、田中氏は「本音で笑っている身近さと愛される存在感が『華よい』にぴったりだと考えた」という。

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「キリン 華よい」の「白桃スパークリング」「檸檬スパークリング」「葡萄スパークリング」

「キリン 華よい」は、外で飲むことはあっても、家ではあまりお酒を飲まない顧客をターゲットとしている。既存の低アルコールRTDは清涼飲料のように飲みやすいものが主流だが、同ブランドは、飲みやすさと程よいお酒感を両立。「お酒でしか得られないうれしさや楽しい気分が味わえる」ブランドとして開発した。

今回発売する「白桃スパークリング」「檸檬スパークリング」「葡萄スパークリング」は、凍結した果実を酒の中で粉砕し、果汁などと漬け込むことで、果実の香りやうまみを余すところなく閉じ込めた「果実浸漬酒」を隠し味として使用。果実とベースとなる酒の味がまとまり、アルコール度数3%でありながら、豊かな果実味と程よいお酒感を実現した。

家ではRTDをあまり飲まない人が市場に約3000万人存在する。「飲みすぎないように常に気を付けている」という意識がある人が多い一方で、「お酒は気軽に楽しむもの」「適量のお酒は人生を豊かにする」という期待感も見られ、「キリン 華よい」ブランドでこのようなニーズに応える考え。キリンビール マーケティング部 RTDカテゴリー戦略担当主務の松井のり子氏は「幅広いお客さまに『ちょっとお酒があるっていいね』と思ってもらえるような価値提案やコミュニケーションを展開していく」と話した。

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