中国のスナック市場に注力 現地生産体制の確立で販売拡大、カルビー

中国でも人気の「Jagabee」のOEM生産開始

カルビーは、中国で現地製造した「Jagabee」(ジャガビー)の中国国内での販売を5月下旬から実施している。中国ではこれまで「Jagabee」を日本から輸入して販売していたが、供給量を上回る需要に応えられないことが課題となっていた。そこで中国でじゃがいも畑を保有するスナック菓子メーカーと業務委託契約を結び、現地OEM生産体制を確立。今後は現地製造による原料の安定調達に加え、より手頃な価格で販売拡大を図る。

パース・イメージ 商品・製品 Jagabee

中国で現地生産をスタートした「Jagabee」

2025年度までの3ヵ年変革プラン「Change2025(2023~2025年度)」では「海外事業」に注力することを掲げている。特に中国はスナック菓子の需要が拡大。中間所得層が増加していることから、高品質で健康的なスナックへの関心が高まっており、大きな成長機会があると見ている。中国全体での売上高は、2024年3月期実績で約186億円に上る。

中国では輸入品として「じゃがりこ」「フルグラ」を販売。現地生産としては「かっぱえびせん」「ポテトチップス」「サッポロポテト」「焼きもろこし」を扱っており、今回人気が高い「Jagabee」のOEM生産をスタートした。

日本では2006年に発売し、2018年に中国への輸出をスタートした「Jagabee」は「じゃがいも素材そのままの味わいを楽しむことができる」点を特長としたスナック菓子。日本においては、食べきりサイズを自分用に購入する世代として、20~30代女性や、子どもが独立した50代以上の世代の人気が高い。中国では「口いっぱいに広がるじゃがいもの豊かな味わいと、独自の心地よい食感が高く評価されている」という。

「Jagabee」の目指す品質を実現するため、特に苦心したのが、原料のじゃがいもの日本と中国の品質の違いに対応した製造オペレーションの確立。現地パートナーの協力のもと、100回以上の試作を経て、発売することができた。中国で製造された「Jagabee」は5月下旬より中国国内のスーパーやコンビニエンスストアなどで展開している。

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