大塚製薬の「カロリーメイト」は、9月12日にゲームプラットフォームであるSteamストアページに『CalorieMate LIQUID FOR GAME CREATORS』を公開した。
ゲームの主人公は、「カロリーメイト リキッド」。仕事部屋で制作に没頭するゲームクリエイターのもとへ、冷えたカロリーメイト リキッドを届けることがミッションだ。とあるクリエイターの家の冷蔵庫の中からスタートし、現実空間とゲーム制作中のPC内の仮想空間が拡張して入り混じった舞台で展開する。缶を操作するシュールな面白さに加え、物理エンジンを使った缶の操作感の楽しさ、タイムアタック要素や探索要素などを盛り込んだアクションアドベンチャーゲームだ。
これは、同社がこれまでに実施したカロリーメイトリキッドの「クリエイター応援シリーズ」の一環として制作されたもの。本シリーズでは、これまでプログラミング言語を用いてメッセージを発信した「Calorie Mate to Programmer」(2020年)、電子回路でメッセージを表現した「Calorie Mate to Technology」(2021年)を実施している。
そんなカロリーメイト リキッドが今回、注目したのはゲームクリエイターだ。
「近年では、小学生の『なりたい職業ランキング』に入るほど人気の職業となったゲームクリエイターですが、こだわりを持って作り込む仕事だからこそ、食事や栄養への意識がおろそかになってしまいがちです。
しかし、没頭し続けるためにはバランスの良い栄養が欠かせません。目標に向かって仕事に没頭するゲームクリエイターに、栄養の大切さや、手軽にバランスの良い栄養がとれるカロリーメイト リキッドについて認知・理解していただき、栄養の側面から応援したいと思ったのが今回の施策の狙いです」と、同社ニュートラシューティカルズ事業部宣伝部 梶綾子氏。
こうした企画の発端になっているのは、カロリーメイト リキッドという製品の特長によるところが大きい。
「カロリーメイトは、身体に必要な5大栄養素がバランス良く摂れる栄養補助食品です。その中で、リキッドに関しては、『考えつづける』『没頭しつづける』時など持続的なパフォーマンスを維持する時にはバランスの良い栄養が必要だ、ということを主な訴求ポイントにコミュニケーションを続けています」
特に、リキッドタイプは、仕事中でもより手軽に栄養を補給できることから、ビジネスパーソンを中心に多様なライフスタイルの中での飲用を訴求してきた。そして2020年に、実現したい目標に向かって没頭するあまり、食事が二の次になってしまいそうな「没頭する」仕事をしている人たちを応援するシリーズを開始した。
プログラマー・エンジニアといった人たちの特性として、没頭していること以外への優先度が下がってしまう時がある。そこで、このクリエイター応援シリーズでは、『コアターゲットが関心を持ってくれる形で栄養の大切さを届ける』ことにチャレンジ。ターゲットの目に留まり、しっかりと栄養知識・製品情報を理解してもらった上で、自分のライフスタイルに取り入れてもらえるような「深い認知」を得ることを、本シリーズでは目指している。
ゲームクリエイターにアプローチするにあたっては、カロリーメイト自身が本格的なゲーム開発を行い、実際にゲームをローンチするという手法をとった。
「ゲームクリエイターはどんなゲームが出たかということに常に関心を配っていると考えたので、今回の施策も『新しいゲームが出た』というニュースとしてゲームクリエイターへ情報が届くことが、一番関心を持ってもらえるきっかけになるのではないかと考えました」
「カロリーメイト リキッドになって没頭するゲームクリエイターに栄養を届ける」という内容もさることながら、本ゲームではプレイを通して彼らにとっての栄養の大切さや、カロリーメイト リキッドの想いが伝わる仕組みになっている。
カロリーメイト リキッド ゲームトレーラー|CalorieMate LIQUID FOR GAME CREATORS
制作にあたっては、ゲームとCGを手掛けたライノスタジオを含め、実際にゲーム制作に携わっているゲームクリエイターにインタビューしながら、「ゲームクリエイターあるある」のつまった企画を作っていったという。
特にこだわったのが、「カロリーメイト リキッドが話す」ということ。総セリフ数は450以上あり、ゲームのシュールさやプレイの楽しさが向上するだけでなく、プレイを楽しんでもらいながら栄養の知識や製品の情報が伝わる仕組みにした。また、カロリーメイト リキッド缶のそれぞれの味を、大塚明夫さん、津田健次郎さん、伊藤美来さんという人気声優が担当している。
公開後は、人気声優が缶の声を担当していることが大きな話題となると同時に、Steam上で発表したゲーム、2週間で14万ダウンロードを記録した。その平均プレイ時間 は53分、3時間や5時間といった長時間にわたってゲームをチャレンジする人もいるという。さらに公開2時間後にXトレンド1位となり、Xオーガニックインプレッション総数は1100万に。また、YouTubeなどでゲーム配信をする人も次々と登場し、プレイされた動画数は600本を超えている。
「『確かにゲームクリエイターには栄養が必要かも』『ゲームクリエイターとしては飲んでみないと』など、ターゲット層にとってもきちんと訴求点が伝わっている様子が見受けられました」
リキッドタイプの存在を知らなかった人が「飲んでみよう」と発言したり、配信にあたって実際に製品を買ってきた上でプレイする人も登場。ゲームを楽しんだ人たちが製品を購入する流れが生まれたことで、同社の想像以上に実際の購買につながったという。
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