当時若者だった60代に訴求 昭和59年のラーメンをリニューアル、明星食品

1分で戻せる「タイパ」志向のラーメンに進化

明星食品は、1984(昭和59)年に発売した即席めん「明星 青春という名のラーメン」をリニューアル発売し、発売当時のCMをイメージした新テレビCMを10月1日から全国放映している。幅広いジャンルでレトロブームが発生する中、昭和に話題となった同商品を復活させた。技術革新により1分で麺や具材を戻すことができるようになり、令和の「タイパ」需要にも応える狙いだ。メインターゲットは30代以下の男性だが、当時の支持層である60代前後の男性にも訴求する。

写真 CM カット 「青春ください篇」

1984年放送のCMをオマージュした新CM「青春ください篇」

「明星 青春という名のラーメン」は、独創的な商品名と、当時放送された斉藤由貴起用のCM 「胸さわぎください」 などが話題となり、特に20~30代の男性に支持されていた。1984年10月に「胸さわぎチャーシュー」、「誘惑ベジタブル」、「純情コーン」の3品が発売され、商品のラインアップを入れ替えつつ、約2年半の販売期間を経て終売した。

「昭和100年」にあたる2025年はレトロブームの盛り上がりが期待できるとし、最新のニーズに合わせたリニューアル販売に至った。パッケージは当時の印象は残しつつ、特長を伝えるために新たなシズルやコピーを追加。中身には、技術革新により実現した1分で戻る大きな「でか具材」と「ノンフライめん」を使用している。「でか具材」で顧客の驚きや感動を引き出し、購買行動につなげる狙い。ブランドマネージャーの輪違祐樹氏は「当時と比べ、ブランドの数も増え、既存のブランドとは異なる独自性を発揮することでお客さまから支持を得たい」と話した。

競合が多い即席めん市場において、1分で美味しく食べることができる点は「タイパ」志向が強い現在、大きな強みになるとしている。

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