当時若者だった60代に訴求 昭和59年のラーメンをリニューアル、明星食品

新CM「青春ください篇」は、1984年に放送して話題となった過去のCMのオマージュ。当時のCMはデビュー間もない斉藤由貴を起用し、多くの若者から注目を集めたという。斉藤の情緒的なイメージがブランドとマッチし、強いインパクトを与えたほか、青春をテーマにしたストーリーが若者の共感を呼んだと見ている。

今回のCMではドラマや映画など多数の映像作品に出演し、現代の若者に人気がある俳優の當真あみを起用した。夕暮れの下校途中の通学路に立つ當真が切なげな表情で視聴者に向かって「青春、ください」と語りかけるストーリー。過去のCMのように青春をテーマにしており、楽曲にはスキマスイッチの「奏」を使用。内容も現代の若者のライフスタイルに合わせてアップデートしている。現役の女子高生である當真を起用することで、青春の切なさや儚さを表現しているという。

同ブランドが「青春」をテーマにする理由として、ブランドイメージの強化やターゲット層へのアピールのほか、ストーリーテリングのしやすさやノスタルジア効果などを挙げた。輪違氏は「『青春』というテーマは、ブランドに若々しさや活力、エネルギーを連想させる」としている。

過去のCMを知っている世代に対しては、懐かしさを感じさせることで感情的なつながりを強化し、ブランドへの愛着を再燃させる狙い。過去のCMを知らない若い世代に対しても、当時のCMで成功した要素を取り入れることで、新鮮さや親しみやすさを提供し、ブランドへの共感につなげる狙いだ。

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