2024年前半は、高品質の生成AIツールが市場投入されていく中で、いくつかの問題点が浮かび上がっている。また生成AIツールでクリエイティブを制作するだけでなく、人工知能を駆使して増収を図る企業事例についても、松本泰輔氏が解説する。
※本記事は月刊『宣伝会議』11月号の連載「米国広告マーケティング事情」に掲載されています。
「必要最低限しか持たない」ミニマリスト生活のすすめ
専業主婦で母親のハナ・シーゲルさんは6万8000人のフォロワーを持つTikTokマイクロ(中堅)インフルエンサー。UCがトレンドになり始めた7月初旬、「ガラス瓶をコーヒーマグとして再利用、スニーカーとサンダルは一足ずつ、最低限の化粧品とスキンケア製品、中古の家具」を#underconsumptionで投稿したところ、トレンドについて取材していたニューヨーク・タイムズ紙に取り上げられ、250万再生を超すヒットとなった。
中堅インフルエンサーの主婦が「必要最低限のものしか持たないミニマリスト生活」を投稿し、ニューヨーク・タイムズ紙が紹介したところ250万回再生を記録。一躍、時の人に。
安くて万能なアイテムにも注目 ヴァセリンとベーキングソーダ
モノを売りたい企業にとってUCは厄介なトレンドではあるが、それを逆手に取って成功を収めた例もある。1870年誕生のヴァセリンは皮膚の保湿や擦り傷などに効能があるロングセラーの万能製品。フォロワー5000人足らずのナノ(微小)インフルエンサーの20代女性が5月に「2008年以来、使い続けていたヴァセリンをついに使い切った」という映像を投稿した。「同じ製品を長期間愛用し、なくなるまで使い切る」というUCのコンセプトに合うと判断したユニリーバ社は、7月にその投稿をリポスト。950万再生を超える注目を集めた。
ある20代の女性が16年かけて使い切ったヴァセリン容器を見せる映像を投稿したところ、ユニリーバ社の目に留まり再投稿された。アンダーコンサンプションのトレンドの波に乗って再生回数は950万回を超えた。
…この続きは10月1日発売の月刊『宣伝会議』11月号 で読むことができます。
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