前回、第1回では「成長拡大を目指すBtoB企業にオウンドメディアが必要な理由」について説明しました。
2回目となる今回はオウンドメディア実現に向け基礎となるコンセプトを考え、それを固めるところまでを見ていきたいと思います。このプロセスはBtoBオウンドメディアを実現、あるいは維持・継続していくために極めて重要です。
企業とお客さまのお付き合い、その原点に立ち返る
1回目のコラムでお話ししたようにオウンドメディアは共感していただけるユーザーを発見し、成長と学びを支援し、企業がそのユーザーと長いお付き合いをしていただくための支援をします。これは優秀な法人営業担当者が時間と労力をかけて行っていることを代替してくれることと変わりがありません。
それでは、その優秀な営業担当者はどのようにして良きお客様との接点をつくり、かつ信頼を得、継続的なお付き合いを許されているのでしょうか?
次のようなことができているからではないでしょうか。
- 自身が何者かを説明できる
- 自身に「お客さまに対して提供したい(もしくは提供できる)」何かがある
- そのことについて他者より優れていることを理解している
- 自身はお客さまのことを誰よりもよく知っている
- お客さまの考えることの先読みができ、かつ要求に対し瞬時に即応できる
- 自身はお客さまの悩みや困りごとを誰よりも上手く、安く、早く解決できる自信を持っている
それでは、この優秀な営業担当者の条件を、オウンドメディアに置き換えて具体的に整理してみましょう。
このように整理してみると、実は企業で働く人の多くが「そう言えば意識したことない!」という状況にあることに気づくのではないでしょうか。意外と経営、組織、従業員のそれぞれのレベルで整然とまとめている企業は少ないのではないかと思います。特に社歴の長い会社や既存事業を主体とする企業では「あるある」です。
それはすなわち、自分自身のこともよく分からず、日常業務を遂行しているとも言え、これではオウンドメディアを通して相手に自分らしい発信をするなどというのは、土台難しいことです。
もし、振り返ってみて自社がこのよう状況にあるのだとすれば、自身の「Will(意思)」を明確にし、シンプルに言語化してみる必要があります。それでは、具体的にどのように言語化すればいいのでしょうか。「何かそのための参考材料はないのだろうか?」と思った方に次の3つの方法を紹介します。
もちろん、ある程度、すでに言語化ができている企業の方であれば、この部分は読み飛ばしてください。