「変わり続ける広告を、見つめ続ける」 JAROが設立50周年

日本広告審査機構(JARO)は10月15日、設立50周年を迎えた。周年に先立ち、10月10日に記念シンポジウム「AI時代、広告と消費者のこれから」を開催。理事長の西澤豊氏による挨拶のほか、AIに詳しい東京大学 教授 松尾豊氏による講演が行われた。

JAROは「不正な広告をなくし、真実を伝える広告を育てよう」という理念のもと、1974年10月15日に設立。当時、消費者を誤認させる広告が社会問題になっていたため、広告の信頼性を守るために広告主、媒体社、広告会社、広告制作会社などが自発的に集ったことが始まり。広告表示に対して審査する民間の自主規制機関として誕生した。JAROがこれまでの50年で受け付けた広告に対する苦情や意見の総数は、約26万件に及ぶ。

JARO理事長の西澤豊氏は記念シンポジウムの冒頭で、「今ではデジタル広告が普通のものとなり、AIが広告や消費者行動に大きな影響を与えていることを実感している。データ分析の精度の向上、パーソナライズの進化、ターゲティング能力の強化など、広告の手法はさらに広まりつつある一方で、これに伴う倫理的な問題や消費者のプライバシー保護など、解決すべき課題は増加している。(中略)私たちJAROは広告の信頼を高めていくことが、よりよい社会を実現すると信じて、今後も『変わり続ける広告を、見つめ続ける。』所存でいる」と述べた。

写真 人物 JARO理事長 西澤豊氏。

JARO理事長 西澤豊氏。

また、JARO事務局長の川名周氏はシンポジウムの最後に、50周年のステートメント「広告は変わった。JAROも変わらなきゃ。」に言及。「広告が変わり続ける時代に、JAROの眼はどう変わっていくのか?
どんな時代が来ても、信じられる広告が世の中を明るくゆたかにすることは変わらない」と述べ、シンポジウムを締めた。

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写真 人物 JARO事務局長 川名周氏。

JARO事務局長 川名周氏。

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