自社の取り組みは大丈夫?世界的に高まる「SDGsウォッシュ」規制

テクノロジーの発展による変化

テクノロジーの発展によって、SDGsウォッシュかどうかを判断するために必要な情報が収集しやすくなっていることも、企業の考え方や行動の変化を促す要因となっています。

例えば、これまでであれば、グローバルで活動している企業に対して、SDGsウォッシュをしていないかどうか全ての国の広告をチェックして判断することは容易ではありませんでした。しかし、いまでは特定の基準さえ設けてしまえば、その基準を満たさない広告が世界のどこかに存在しているかどうかをAIによって発見することが容易にできるようになりました。

また、低コストで衛星を飛ばせるようになったために、宇宙から地球の隅々まで観測することが容易になりました。そのため、森林保全などの環境関連活動について、その実態をモニタリングするサービスを展開するスタートアップも急増しています。そして、地球全体をモニタリングするための技術は急速な発展を遂げ、それによって、各国政府が公表した数値や企業による報告が真実かどうかを確認することが容易になりました。

「海外の活動だからその実態がばれることはないだろう」というごまかしがきかなくなるどころか、「実は私たちも知りませんでした」という言い訳も通用しなくなってきているのです。

規制強化と指摘事例

このようにSDGsウォッシュを取り巻く環境が大きく変わる中で、国内外でSDGsウォッシュに関する規制は強化され、実際に指摘対象となる企業数も増えてきています。

特に急速に規制が強化されているのは欧州です。2023年3月に欧州委員会は具体的な規則が含まれた「グリーン・クレーム(環境訴求)指令(案)」を公表しました。

この新たな規則では、企業が商品の環境性能などをPRする際には科学的根拠の提示と第三者機関による検証をし、消費者に明確な表現で示すことが義務付けられるようになります。例えば、「環境にやさしい」「エコ」「グリーン」といったあいまいな表現は禁止されるようになります。

―本記事の続きは、月刊『広報会議』11月号 (10月1日発売)に掲載しています。

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