第77回「広告電通賞」 AIが普及する中で「人にしか生み出せない価値」に注目

写真 人物 複数スナップ サントリーHDの鳥井副社長

賞を受け取るサントリーHDの鳥井副社長

「人生には、飲食店がいる。」施策について、副社長の鳥井信宏氏は「最初はネガティブな反応もあったが、毎年頑張って少しずつ進化させた」とし、飲食店を応援できる宣伝になったと手ごたえを語った。広告電通賞に関しては「(「無言の父たち篇など」)これだけ長い尺のフィルムが評価されるなど、賞自体が進化していると感じる」と話した。

電通の佐野傑社長は「今年は選考委員の総会も4年ぶりに対面で開催できた。贈賞式と合わせて久しぶりに対面で実施できてうれしく思う」と振り返った。今年は生成AIの普及で生産性や効率性を高める動きが見られたと話す一方、「人にしか生み出せない価値、コミュニケーションや人間関係からしか得られない感情や感動の重要性にも気づかされた」と指摘。「技術が進歩しても人間同士のつながりの大切さは変わらず、むしろ心を揺さぶられる体験の価値はさらに高まっている」「今回の受賞作品も人と人とのつながりやぬくもりを描きながら、社会を進化させるような、気づきを与えてくれる作品が多かった」とまとめた。

今年の広告電通賞の応募総数は1178作品。選考対象は2023年4月から2024年3月(「ブランドエクスペリエンス」「エリアアクティビティ」の2部門は2023年3月から2024年3月)までに実施された広告コミュニケーション作品。8月に特別賞を含めた全入賞作品61点が決定した。電通だけでなく、博報堂や和光など様々な広告会社の作品が選ばれた。今回の選考では、広告コミュニケーションを通じて届けられた情報の意義、その活動が生活者や社会を変えることができたかといった要素が重視された。

今回の受賞作品は2025年11月8~30日(火曜日~土曜日)に、商業施設「カレッタ汐留」(東京・港)内の広告をテーマにした博物館「ミュージアム東京」で開催する「第77回 広告電通賞展」で展示される。

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