──実際、どういうメンバーがそろっているのですか?
バックグラウンドはいろいろです。事業会社でマーケティングをやっていた人とか、ITの専門家、それにECのプロフェッショナルとか。
採用の際に、経歴はもちろん見ます。でもそれより、「変化を楽しめる」、「いろんな人と一緒に仕事をすることが苦でない」、「困難なことをやり遂げられる」といった特性を持ち合わせているかを重視しています。
──人事の領域で「コンピテンシー」と言われるものですね。でも、これをすべて持ち合わせるのはなかなか難しい。
そうですよね。大人になってから急に性質を変えることは、誰でも難しいですから。
ただ、伸ばし方は少なくとも3つあると思っていて。1つ目は「好奇心を持つ」こと。私はアートが好きなので、展覧会によく足を運ぶようにしています。やり方は人それぞれでいいと思いますが、常に感性をさびつかせないようにすることが大切です。
2つ目は「前向きでいる」こと。「この施策が成功すれば、ワクワクする未来が待っているよね」とか、「これってお客さまが喜ぶだけじゃなくて、私たちも勉強になるね」とか。そういうポジティブな言葉を発して自分のマインドを変え、周りを動かすといいと思います。
これを実感した機会があって。社内の「課題検討会」を「伸びしろ検討会」という名称に変えたら、みんなの会議に臨む姿勢がすごく前向きになったんです。本当にちょっとしたことで人の気分は変わるので、だまされたと思ってやってみてほしいです(笑)。
最後は「信じる」こと。自分はできると信じる。メンバーの可能性を信じる。企画が成功すること、ブランドが成長することを信じる。ポテンシャルを信じ、明るい未来を信じることがとても大切です。私が一番心掛けてきたことです。
──それを言葉にして発信することが、2つ目の前向きさにつながるわけですね。
ええ。「今ちょっとしんどいけど、サポートするから大丈夫。絶対うまくいくから」と、メンバーに話すこともよくあります。
でも、私が助けているばかりではありません。私たちのチームメンバーが成功を信じて前向きに動いているうちに、各ブランドのメンバーが自走しはじめて。ブランドメンバーの方から提案してくれたり、教えてくれることが増えてきたんです。さらにそのメンバーの周りの人たちにもその前向きさが波及しています。それがうれしくて。共感してくれる、一緒に変革を起こしてくれる同志がどんどん増えていく感覚でいますね。
──1人部署としてスタートし、その後、社内コンサルタントとしてブランドを支えるチームを発足。そこからどんなふうに鳥橋さんが組織をつくり、活性化させてきたのかがよくわかりました。本日はありがとうございました。
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