返品率は1%未満 なぜ「ラジオリビング」は声だけのコミュニケーションで商品が売れるのか?

ラジオリビングの未来

――radikoのエリアフリーだと全国で聞けますが、地方からの受注も増えてきているのでしょうか。

和久井:我々は関東1都6県をエリアとしているのですが、ここ数年で全国からの注文が少しずつ増えています。今年の10月から、平日午後の『ザ・ラジオショ-』が愛媛の南海放送さんにネットされるようになりましたので、四国からの注文が増えることを期待しています。

――さらなるビジネスの拡大に向けて、どのようなことを考えていますか。

粟野:通販ビジネスにおいては、顧客基盤の維持と新規顧客の囲い込みが大切と考えています。最近の課題は、昔と比べて商品の流行の移り変わりがものすごく早いことですね。以前だと新商品を放送して2~3年は売れていた物が、今では1年もたなくなってきていると感じます。

そんな中でも、やはりトレンドものの新商品の比率を高めていかないと、新規顧客の取り込みは非常に厳しいと感じています。あとはオリジナル商品の開発でしょうか。同じような商品がたくさん売られているので、差別化するためにも、「ラジオリビング」だけでしか買えないものを作り出していく必要があると思っています。

(注1)上柳昌彦氏 ミックスゾーン所属。元ニッポン放送アナウンサー。現在はニッポン放送で平日早朝の番組「上柳昌彦 あさぼらけ」(毎週月 午前5時~午前6時、毎週火曜~金曜 午前4時30分~午前6時 生放送)を担当している。

和久井昭江氏

株式会社ニッポン放送
エンターテインメント開発局コンシューマーサービス室

粟野幹子氏

株式会社ニッポン放送プロジェクト
ダイレクト・マーケティング部
メディアグループ副部長

写真 人物 手前から取材を企画した黒田さん、取材に参加した佐藤良佑さん、石崎正文さん。

手前から取材を企画した黒田さん、取材に参加した佐藤良佑さん、石崎正文さん。

【取材を終えて】
アナログ時代には、ラジオで聞いた商品をネットで検索・確認することはできませんでした。デジタル化が進み、ラジオ通販の購買スタイルも大きく変化したのではないかと推測していたのですが、今でも電話での注文が圧倒的だということに驚きました。1%未満の驚異的な返品率の低さからも、「ラジオリビング」ブランドを信頼している顧客が支える、強固なビジネスモデルがうかがえました。

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