酒類メーカーでは近年、適正飲酒を促進する取り組みが盛んになっており、適正飲酒や未成年飲酒防止に関する啓発やノンアルコールビール・低アルコール商品の拡充などを推進している。
キリンホールディングスは「IARD」と連携し、自社の酒類製品に未成年の飲酒禁止を伝えるメッセージを自主的に表示している。2020年に発売したノンアルコール・ビールテイスト飲料「キリン グリーンズフリー」は、11月12日時点で累計2億本(350ミリ換算)を突破するなど好調に推移。飲酒運転根絶に向けた「ハンドルキーパー運動」も推進している。
アサヒグループも「IARD」に加盟しているほか、2020年に立ち上げたアサヒビールと電通デジタルとの合弁会社「スマドリ」では、酒を飲む人も飲まない人も体質や気分に合わせて自由に楽しく飲む「スマートドリンキング(スマドリ)」を推進。その一環で、ノンアルコールや低アルコールの飲み物を揃えたバー「SUMADORI-BAR SHIBUYA」や、就職活動を支援する「スマドリ就活応援プロジェクト」などを展開している。
適正飲酒の取り組みは世界規模で広がっておりWHOは2010年に「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」を策定。各国でのアルコールによる健康被害を減らす取り組みを促し、政策採択へNGOや民間部門などのステークホルダーの関与を認めた。適正飲酒の促進とアルコール関連の有害な使用の軽減を目的とした「IARD」は「未成年者飲酒防止」に向けた行動指針を策定するなど、加盟企業全体で未成年飲酒の防止に向けた取り組みを強化している。
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