セガXD、ゲーミフィケーションによる課題解決へ 研究プロジェクト立ち上げ

東京学芸大学との連携で教育現場へゲーミフィケーション実装推進

「ゲーミフィケーション」事業を展開するセガXDは2025年に、第三者的な立ち位置から研究・情報発信を行う「ゲーミフィケーション研究所(仮)」を立ち上げる。ゲーミフィケーションの体系化や導入方法などの研究のほか、効果検証や活用状況の把握などを行う。他企業や団体との連携も推進し、第一弾プロジェクトとして、東京学芸大学と連携してゲーミフィケーションによる教育現場の課題解決を目指す。

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取締役執行役員COOの伊藤真人氏

「ゲーミフィケーション」とは、ゲームのメカニズムを非ゲームの分野に応用する取り組みで、ユーザーのモチベーションを高める効果などが期待できる。日本での認知度は海外と比較すると低いものの、年々高まってきている。

セガXDは、セガと電通のジョイントベンチャーで2016年に設立。セガの子会社としてゲーミフィケーションに関連する事業を展開している。親会社のセガがエンターテインメントを直接顧客に提供する一方、同社はそのノウハウを社会実装することを目指している。4年間で400社以上の支援を行っており、ゲームの制作やゲームノウハウを応用したイベント企画、マーケティング活動への活用、AIなど新しい技術を取り入れた企画作成などを実施している。

取締役執行役員COOの伊藤真人氏によると、「伝統的な老舗企業」ほどゲーミフィケーションの効果が大きいという。インフラ企業や自治体など、過去の成功事例や方法論が確立されている企業や団体はゲーミフィケーションによる高い集客効果などが見られた。例として、従来の防災訓練は防災意識の高い大人の参加が多かったが、ゲーミフィケーションを取り入れることで大学生や子ども連れなど若い世代の参加が増えたとしている。

ゲーミフィケーションは防災訓練のように「緊急性は低いが、重要度が高い分野」で特に効果を発揮するという。伊藤氏は「健康診断で再検査を勧められても後回しにする人も多いが、それを参加したくなるように動機付けするのがゲーミフィケーションだ」と話した。

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