授業を通じてオーラルケアについて話し合う機会を提供
ライオンは、中学生や高校生のオーラルケア習慣づくりを支援する授業用教材「10代からはじめよう!お口の健康習慣 人生100年時代のオーラルケア」を制作した。申し込んだ学校関係者へ無償で提供。教材を通じて歯みがきの回数、歯間清掃の実施頻度などの向上に加え、月1回の歯ブラシ交換や舌みがき、防災リュックにオーラルケアグッズを備えるなどの新習慣を身につけてもらう考え。新しい習慣づくりを促すことでオーラルケア市場の活性化にもつながるとみている。
教材付録の「歯みがきカレンダー」。毎日の歯みがき習慣が身につくように行動を可視化する
文部科学省「令和4年度 学校保健統計調査」によると、「むし歯(う歯)を有する者の割合」は、小学生の9歳から12歳では減少するが、中学生の13歳から増加し、高校生の17歳では43%に達している。中高生に、歯みがきや歯間清掃などのオーラルケア習慣を継続的に身につけ、歯を大切にしてもらうための教材を開発した。
教材は、生徒にオーラルケアの重要性や実践方法を伝える内容となっている。冊子には授業で使える設問のほか、オーラルケアの歴史や新習慣も紹介。教職員向けの資料集や授業案、歯みがきカレンダーなども用意している。
Webサイトなどによる啓発ではなく教材を作成した理由は、学校の授業として発信することで、中高生に適切な情報を届けることができると考えたためだ。2017年以降に告示されている学習指導要領において「持続可能な社会の創り手の育成」が掲げられており、保健体育をはじめとした授業などで教材を活用する機会は多いと見ている。授業中に生徒が話し合う機会を提供することで、自身の口腔に対する興味関心を高め、オーラルケアの習慣づくりにつながると期待を寄せる。