兵庫県は2018年度より「シニアはメタボよりフレイル対策」を掲げて高齢者の低栄養やフレイル対策を推進している。同社は2021年から兵庫県の包括的フレイル対策推進事業に参画し、兵庫県内でのフレイルの啓発や予防に取り組んできた。2年間事業を進めるなかで、高齢者や家族が低栄養やフレイルを自分事として考えることは難しく、より分かりやすい啓発が必要と考えるようになった。
そこで今回、兵庫県の健康増進課や兵庫県栄養士会に「65歳を過ぎたら…栄養の考え方をギアチェンジ」の啓発を提案。兵庫県内の別プロジェクトの検討会の場で縁のあった企業に本啓発への参画を打診し、「兵庫栄養ギアチェンジプロジェクト」として産学官の連携が形成されるに至った。
同プロジェクトで使用する啓発冊子は、佐々木理事長の著書「在宅医療のエキスパートが教える 年をとったら食べなさい」をベースに、同氏監修の下でネスレ ヘルスサイエンスが作成。ポスターも同社が作成した。イベントでは、参加者に渡す啓発冊子や、栄養補助食品のサンプルなどを同社が準備する。
今年度は兵庫県の加東市を中心として啓発を行う予定。11月23日には「兵庫県栄養士会によるイベントでの啓発」を実施した。12月からは兵庫県薬剤師会の薬局(東播支部内)、ローソンの一部店舗(加東市内)、ウエルシア薬局の店舗(同)で啓発ポスター掲示や冊子の配布を行う。管理栄養士による電話相談窓口「栄養ギアチェンジ相談室」も開設する。来年度から県内に広く普及していくことを計画している。