今回は、12月22日に開講する「プランナー養成講座 猛特訓コース」の講師を担当するトッププランナーによるディスカッションを実施。嶋野裕介氏(電通)、市川晴華氏(CHOCOLATE)、鈴木大輔氏(FACT)、それぞれが企画書づくりの際に重視している点や考え方を聞きました。
三者三様の勝ち方 共通点は先手必勝
始めに、企画書においてこだわっているポイントについて聞いたところ、三者三様の答えが返ってきた。市川氏は「企画書上であまり文字を読んでもらいたくないので、企画書の文字量は極力削る」と答える。企画書には①与件の整理②着眼点③企画概要と、企画内容をいきなり持ってくるようにしているという。そのうえで、企画の理由や効果を補足していく。その背景には、企画をもったいぶりたくないという気持ちや、先に答えを提示したいという思いがある。
この手法はまさに、SNSの作法であると鈴木氏。「正解はCMの後で」と答えを引っ張る、いわゆるテレビの作法もあるが、今の時代、テレビ方式では見る方がもたないのだという。戦略プランナーである鈴木氏は、「企画書の1ページ目、最初の1行にこだわっている」と話す。プレゼンにおいて口火を切る戦略プランナーは、聞き手を引き付ける役割を担う。真っ先に課題に切り込むが、そのためには入念な下準備が重要だと続ける。
嶋野氏の場合は、オリエンの時点であらかじめいくつかプランを持っていくといい、2人を驚かせる。事前にヒアリングを行ったり、商材や状況から仮説を立てたりしてプランを用意する手法だ。「この業界は、走り出してしまってからの修正が大変」と語る。10個ほどのプランを持っていくことで、企画書づくりがスムーズになり、その後の認識もズレずに済むという。
また、伝わらない企画書の特徴として、「1枚に文字量が多すぎること」「自身のしゃべりやすさのみを考えていること」などが挙げられた。どちらも、聞き手や読み手の立場に立つことが不足している。相手の立場に立つことは、言うは易く行うは難しで、基本にしてなかなかできていない人が多い。さらに、商品のことだけを語ってしまい、「人まで見れていない」企画書もあるという。
続いて、最近のプレゼン事情も話題に。リモートのプレゼンが増えたことに伴い、企画書を事前提出する機会も増加している。事前提出の企画書と、プレゼン当日の企画書の書き分けはどうしているか、伝え方の工夫などを語った。
最後に、自身を変えたフィードバックについても詳しく聞いた。3名とも、今でこそトッププランナーであるものの、最初から企画書づくりやプレゼンのプロだったわけではない。自分に不足している点や改善点は、自分自身では気づきにくいもの。先輩や同僚をはじめとする、「客観的に指摘してくれる仲間」がいることの重要性について解説した。
――本鼎談の全編は、宣伝会議公式YouTubeにて公開中です。是非ご覧ください。
<プランナー養成講座 猛特訓コース 講座概要>
◯開講日:12月22日(日)、1月12日(日)、1月26日(日)各日13:00-17:20
◯講義回数:全3回
◯開催形式:教室開催(宣伝会議 表参道セミナールーム)
◯定員:先着25名
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