りんごを使った合成皮革で持続的な一次産業の発展目指す

生活者の意識・行動の変化が激しい時代。生活者の支持を得るブランドになるためには市場の動向に合わせてスピーディーな意思決定も必要です。こうした市場で顧客を増やし成長を遂げるスタートアップ企業では、どのようなマーケティング戦略が企画され、また実行されているのでしょうか。新興企業の戦略から新しいマーケティングの方法論を導き出します。今回はappcycle 藤巻圭氏に話を聞きました。

※本記事は月刊『宣伝会議』1月号の連載「急成長スタートアップ企業に聞く!『わが社のマーケティング戦略』」に掲載されています。

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藤巻圭氏

appcycle 代表取締役CEO

りんごを使った合成皮革で持続的な一次産業の発展目指す

りんごの生産量1位を誇る青森県。全国の収穫量の6割が青森県内で収穫されており、市場規模は1000億円以上、加工業や流通分野など、その周辺にある産業も含めるとその8倍以上の規模になるという。名実共に青森の基幹産業となっているが、農業従事者の高齢化や気候変動などにより、りんごの生産量80%が今後10年間で消失する危機に瀕している。

写真 商品・製品 RINGO-TEX

ANAやRight-onといった大手企業に採用されたRINGO-TEXの使用製品。

この大規模な減少を食い止め、りんご産業を次の世紀まで持続させるべく活動しているのが、appcycle社だ。同社では、りんごジュースの製造過程で排出される搾りかすを利用した合成皮革『RINGO-TEX』を開発。これを活用して、りんご産業の活性化を目指している。

皮革産業の世界市場規模は、2022年から2027年の間に50兆円から71兆円に伸びる見込みとされている。しかしながら動物由来の皮革や石油由来の皮革は地球環境保護の観点から、使用が控えられる流れにある。そのなかで注目されているのが、植物性の皮革なのだ。ReportLinkerの調査によると、2027年時点で世界の皮革市場全体の市場の7割、約38兆分の市場を植物由来の皮革が獲得する見通しも立っているという。

appcycle社代表の藤巻圭氏は、出身地・青森の名産品であり、もともとヴィーガンレザーにもよく使われていたりんごを活用した皮革で、りんご産業を盛り上げようと考えた。

…この続きは11月29日発売の月刊『宣伝会議』1月号で読むことができます。

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