35年ぶりの変更 「エコマーク」ロゴをデジタル時代に対応、日本環境協会

視認性の向上で活用シーンの拡大図る

日本環境協会は「エコマーク」のロゴデザインを変更した。デザイン変更はエコマークが誕生した1989年以来初の試み。スマホの普及で小さなスクリーン上でも判別しやすいマークが求められていた。今回の変更は、様々な環境で判別しやすい性能を担保することを目的に、オンスクリーンメディアへの使用にも耐えうるデザインにアップデートする狙いがある。12月より順次使用開始。従来のエコマークロゴは今後も併存する。

グラフィック より視認性が高いデザインに変更した「エコマーク」

より視認性が高いデザインに変更した「エコマーク」

従来のエコマークは、日本環境協会が1988年に一般公募したデザインの中から、環境庁長官賞として選ばれた作品をもとに制定された。デザインは「私たちの手で地球を、環境を守ろう」という思いを込め、「環境(Environment)」と「地球(Earth)」の頭文字「e」を表した人間の手が、地球をやさしくつつみ込んでいる姿を表している。

新しいエコマークは、原型をほぼ維持しつつより現代的なデザインに変更。色彩は従来よりも濃くなり、落ち着いたブルーになった。信頼感や安定感を伝えるとともに、デジタルメディアを含む多様な媒体での視認性を向上させる狙いがあるという。地球部分を反転させ、どのようなサイズでもモチーフが伝わりやすい形状にした。ほか、地球や指の一本一本がどの媒体でも美しく表示されるように細かなライン調整も行った。デザインは「GKグラフィックス」がサポートした。

新しいロゴデザインは、従来デザインと同様に「分かりやすさ」や「親しみやすさ」といった印象に加え、第三者認証制度としての信頼性の高さを消費者に伝える。エコマーク製品を持つことの「格好良さ」も訴求する考えで、特に若い世代は環境やサステナビリティへの取り組みを「身近で当然のこと」として捉えているとみており、エコマークがそれらの取り組みのシンボルになることを期待している。

企業にとっても、様々な規制で製品や包装の表示スペースが年々限られていく中で、より視認性が高まったエコマークロゴはより活用しやすくなったとしている。

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