相談の敷居を下げるAI役所 約7割が満足した「メタバース役所」実証実験

公的機関への相談件数は増加傾向にあり、的確かつ迅速な対応や行政支援の重要性が高まっている。この相談内容のうち「離婚」に関する件数は多いものの、「相談先がわからない」「近所の人や友人に知られたくない」など、相談しにくいという課題があった。

DNPは7月に、同市やPwCコンサルティングと「メタバース等の先端技術の活用による関係人口創出を通じた持続可能なまちづくり」に関する連携協定を締結した。近年の人手不足や自治体業務の範囲拡大などに対し、「メタバース役所」の提供を通じて各種業務のDXを推進している。

「メタバース役所」は、利用者のプライバシーに配慮しており、相談内容を他人に傍受されない仕組みも施している。匿名での相談も可能で、アバターを介したコミュニケーションによって、対面やWeb会議と比べて自己開示しやすくなる傾向が見られるなど、相談者の心理的な負担軽減につながるとしている。

同社は、AIアバターによる「メタバース役所」の相談機能を多くの自治体などに提供し、住民の課題の早期発見と適切な対応を支援していく。今後、実証事業の結果をもとに新たなサービス開発を進めていく考えだ。

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