【東急エージェンシー 年頭所感】当然至極の皮を脱ぐ

東急エージェンシー 代表取締役 社長執行役員 高坂 俊之

東急エージェンシー 代表取締役 社長執行役員 高坂 俊之 氏

新たな年を迎え、ご挨拶を申し上げます。
 
『2025年の崖』という刺激的な言葉で、日本社会の将来を憂うレポートが経済産業省から発信されたのは7年前。多くの企業がDXへ本腰を入れるきっかけとなりました。いよいよ、その年がやって来ました。
 
この間に予想だにしなかったパンデミックに見舞われ、未曽有の環境変化へ対応すべく待ったなしでDXへ舵が切られ、またAIは爆発的な進化を続けています。崖に落ちる危機感に抗いながら、私たちの社会は着実に大きな変貌を遂げつつあります。

2025年は、2010~2020年代半ばに生まれた「α世代」が世界で約20億人に達し、最大規模の世代になると予測される年でもあります。デジタルネイティブな「Z世代」からさらに一歩進み、物心がついた時からタブレットを介して世界を知り、メタバース空間でアバターを通して人とつながり、自分を最も理解してくれている相棒はAI、という世代が台頭してきます。

もはやフィジカルとデジタルの垣根はないフィジタル(Phygital)な生活空間で、新たな価値観を持つ人々へ向けた提案が求められる時代に入りました。乙巳(きのとみ)の年、この干支が意味する通り、しなやかに、そして力強く、私たちは“今までの当たり前”を脱ぎ捨てて “次の発想”へ向かわねばなりません。

「当然至極の皮を脱ぐ」をテーマに、新たな1年を歩んでいく決意です。

さて当社においては、中期経営計画『Re-build』がこの4月から2年目に入ります。従来型の“広告会社”から脱皮し、お客さまにとっての“ベストソリューションパートナー”を目指し、企業活動における価値創造プロセス全体へのご支援に取り組んでいます。

コミュニケーション領域においては、部門横断組織「Phygital Communication Syndicate」が、フィジカルとデジタルを融合し、お客さまの目標達成に最も効果的な提案を行ってまいります。マーケティング領域では「世代研究チーム」が昨年いち早くα世代に関するレポートをリリースしましたが、今後も洞察を深めて、新しい世代が共感する価値提案をお客さまと共に進めてまいります。また経営課題・事業課題への解決力を強化するために社内専門組織を整備し、「理念構築と浸透」という課題には専門組織「ゆえん」が、「サスティナビリティの追究」については「POZI」が、お客さまとの価値共創を進めています。

国内外の政治をつかさどるリーダーも変わりました。騒然とした世界に明るい未来が訪れることを切に願います。広告に携わる私たちも、クリエイティビティで人と社会の前進に資するという本質的な責務を忘れることなく、しかし今までのやり方に固執することなく、新たな発想でお客さまとの共創を進めてまいります。2025年の皆さまのご健勝と事業のご発展を、心よりお祈り申し上げます。

株式会社東急エージェンシー
代表取締役 社長執行役員 高坂 俊之

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