IHIは1月6日の日経新聞に、企業広告「残り25年は…」を出稿した。
18面から19面にかけての30段広告は、「残り25年は、まだまだ先だ」というメッセージと共に、走る人々を俯瞰で撮影したビジュアルを掲載。19面には縦に点線が引かれ、「この線で谷折りにしてください」と記載されている。
続く20面では、ゴールラインの先で待ち受ける人々の写真と、「あっという間に来る」というメッセージを記載。
そして実際に折ってみると、裏面に掲載されたメッセージが重なり、「残り25年は、あっという間に来る」という言葉が現われる。カーボンニュートラルの実現目標年である2050年に向けて残り25年を切ったことを伝えながら、自社がカーボンニュートラル技術を実現で貢献していくことを宣言している。
クリエイティブディレクターを務めたのは、17の松尾卓哉氏。企画の経緯を次のように説明する。「まず、最初に目にする30段広告は、不完全なので、読者は答えを探します。すると、『この線で谷折りにしてください』というメッセージが目に入る。デジタル新聞と違って、紙の新聞は紙をつかんで、めくります。他のメディアにはない、その手を動かす行為で、読者に広告が完成するお手伝いをしてもらおうと考えました。新聞紙で折り紙をすることで、読者の中に眠る子ども心も目覚めるので、現れるコピーの逆転とボディコピーも好意的に読んでもらえるのではないかと思います」。
さらに多くの人にとっての「仕事始め」であった1月6日の掲載だったため、年末年始の連休を経て「(その日は、)あっという間に来る」というコピーにも実感してもらえるのでは、と考えたという。
【参考】
スタッフリスト
企画制作
電通+17
CD+C
松尾卓哉
AD | 大汐来美 |
D | 斉藤絵里子 |
レタッチ | 江本悟 |