安易なCM再開に警鐘 フジテレビ問題で広告主に求められる冷徹な判断

「吉本興業」問題から続く上層部の楽観視

2020年1月号の月刊『広報会議』で、影山教授は吉本興業の闇営業問題の初期対応を批判していた。その後、数年経過しても今回のような稚拙な初期対応を行う企業が出てくる理由について、影山教授は「事態を楽観視する上層部の姿勢が要因」と話す。企業の迅速な対応には、インターネット時代における炎上リスクへの懸念もあり、「港社長はフジテレビ全盛期を築いたが、当時と現在では会見の意味が異なる。情報が瞬時に広まる現状を、フジテレビ上層部は十分に考慮していなかったのではないか」と指摘した。

不祥事対応の遅れは、「穏便に済ませたい」という企業風土も要因と指摘。メディア側も自身の問題に対し穏便に済ませようとする動きが目立ち、それが今回の炎上を招いたと分析する。

前のページ 次のページ
1 2 3 4
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ