コーヒーの味を語るとき、「私、コーヒーには詳しくないけど……」という枕詞をつけてしまう方、いらっしゃいますよね。コーヒーの繊細な味まで理解していないと語ってはいけない雰囲気があるのだと思います。発想こそマニアックですが、「YOINED」はそう思っている方にこそ、手にとってほしい商品です。「YOINED」はコーヒー豆を抽出することなく、まるごと凍結粉砕し新鮮なまま香りも閉じ込めているため、“飲む”コーヒーでは味わえない、豆本来の甘み・酸味・苦味がつくる芳醇な香りをダイレクトに感じられるのです。
「YOINED」は「余韻」という体験価値を通して、コーヒーの新しい楽しみ方をお客さまに提供したいと考えています。
マスメディアン
取締役 国家資格キャリアコンサルタント
荒川直哉
マーケティング・クリエイティブ職専門のキャリアコンサルタント。累計4000名以上の転職を支援する一方で、大手事業会社や広告会社、広告制作会社、IT企業、コンサル企業への採用コンサルティングを行う。転職希望者と採用企業の両方の動向を把握しているエキスパートとして、キャリアコンサルティング部門の責任者を務める。「転職者の親身になる」がモットー。
──2023年にEC販売を開始し、2年目となる今回も予約開始日の売上は300％（前年比）を超えるほどの人気商品に成長されているとか。今後はどんな展開を？
2024年は新発売時とは異なり、コアターゲットを男性に絞り、パッケージのビジュアルを一新したり、お酒とのマリアージュを提案したりしました。今後もYOINEDを通じて、コーヒーの新たな楽しみ方や価値を広めていきたいですね。
部署間のコラボレーションが広げる可能性
──プロジェクトを横断形式にしたり、研究員の方と距離を縮めて雑談からマーケティングアイデアを見つけたりなど、「YOINED」の成功は小坂さんのコミュニケーションの賜物でもあるように思います。異なる立場の人と協力する際に、何か気をつけていることはありますか？
「相手視点で伝えること」を大切にしています。たとえば何かをお願いするときにも、自分ではなく相手を主語にして、メリットとリスクを話すようにしています。これは社外メディアとのやりとりも多かった、前職の広報の仕事で学んだことですが、伝え方ひとつで、相手の受け取る印象は大きく変わるんですよね。
また、まず自分から声をかけてみる勇気も大切だと思っています。実感したのは、UCC上島珈琲への入社直後の経験からです。コロナ禍でフルリモートになり、とにかく人に聞かないと課題が解決できない状況に。まったく顔の知らない社員相手にTeamsで電話をかけて、「初めまして」の挨拶から始まって業務のことを尋ねていって……を繰り返しました。この時の経験のおかげで私のコミュニケーションスキルはさらに上がりましたし、出社して社員同士で顔を合わすようになった今にもつながる、深くて広いネットワークを築くことができました。
また、「YOINED」プロジェクトがきっかけで、社内でも声をかけてくれる方がさらに増えて。コーヒーへの強い情熱を持って探求を続ける職人のような社員が多く、堀りがいがある職場だなと感じています。「余韻」という価値が雑談の中から発見されたように、さまざまな方との関わりが新しい発想を生むと信じています。これからも社内外で多くの方とコラボレーションして、新しい価値を生み出していきたいですね。
──小坂さんの情熱が、社員からお客さままで多くの人を動かしたことを感じる取材でした。本日はありがとうございました。
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