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販売・接客の現場で活躍する、キーパーソンに迫る本企画。今回は、タリーズコーヒーの社内バリスタコンテストで受賞した、タリーズコーヒー マークイズみなとみらい店の比留川仁人氏に取材。バリスタの仕事の楽しさを伝えていきたいと語る比留川氏は、店舗でどのような接客を意識しているのだろう。
■今月のキーパーソン
タリーズコーヒージャパン
タリーズコーヒー マークイズみなとみらい店
シニアマネージャー
比留川仁人氏
2014年にタリーズコーヒージャパンに入社。社内資格であるコーヒーアドバイザーを保持し、コーヒーの魅力をお客さまやフェローに伝え、接客や店舗運営に携わる。2022年には第1回コーヒースクールコンテスト全国大会に出場し、全国2位受賞。また、2024年度行われた全国大会では第3回コーヒースクールコンテストと第25回タリーズ バリスタコンテストの2部門に出場。タリーズ バリスタコンテストではホスピタリティ賞を受賞。
10年のキャリアを背負い
初めて挑んだバリスタコンテスト
──比留川さんのご経歴を教えてください。
2014年にタリーズコーヒーに入社し、複数の店舗勤務を経て、現在はマークイズみなとみらい店に勤務しています。大学時代からコーヒーが好きだったのですが、当社に入社するまでカフェでのアルバイト経験はなく、コンビニエンスストアで接客業を経験していた程度でした。
ただ、業界は異なるものの、コンビニの夜勤では常連のお客さまとのコミュニケーションがかなり密にあり、振り返ってみるとその時から接客業の楽しさを感じていたように思います。
──2024年10月の社内バリスタコンテストでホスピタリティ特別賞を受賞されています。
タリーズコーヒーでは毎年「タリーズ バリスタコンテスト」を開催し、バリスタとしてのスキルからコーヒーの知識、ホスピタリティまでを競い合っています。全国の店舗で選考が行われ、最終的には10月の全国大会で優勝や準優勝が決まるという大会です。私が受賞したコンテストの当日は、接客とバリスタの2つの審査が行われました。
接客審査では、バリスタマシンとコーヒー豆や抽出器具などがセットされた舞台で、実際の店舗を想定した接客を行いました。来店したお客さまの好みやシーンに応じて最適な商品を提案し、販売を実演するんです。
コンテスト当日の様子。同社のバリスタコンテストのスタートは、2000年。バリスタの技術向上やよりよいサービスの提供促進を目的に、フェローのスキルアップが期待されている。
一方バリスタ審査では、カフェラテとエスプレッソをつくりながら、コーヒーに対する熱意をプレゼンすることが定石です。このバリスタコンテストは今年25回目を迎えたのですが、今回はアルバイトと社員を合わせて、約1300人が応募していました。私が受賞したのは、優れた接客技術を持つフェローに与えられる「ホスピタリティ特別賞」です。
実はコンテストに挑戦するのは入社以来初めてで。チャレンジのきっかけは、若手スタッフに対して「経験量に関わらず、挑戦できる環境がある」ということを示したいという想いからでした。
それだけではなく、私自身も前進し続けたかったと思っていたことも出場の理由ですね。どんな仕事にもいえることだと思いますが、実務経験が長くなると、どうしても安定を求めるようになり、その結果として挑戦の機会が少なくなりがちです。そうした状況に陥らないよう、常に新たな挑戦をし続けることの重要性に気づいたことが、今回コンテストにチャレンジしたきっかけの一つでした。