ゴンチャとサンマルクカフェ、「幸せのおすそ分け」で体験価値向上へ

鎌田:ベーカリーカフェを展開するサンマルクカフェは、一時赤字転落という非常に厳しい時代を経て、そこから業績を回復させていきました。その取り組みを一言で表すと、「ベーカリーカフェ回帰」。自社の強みを最大限に打ち出していこうということでした。

写真 人物 鎌田滋之氏

サンマルクカフェ
代表取締役社長 鎌田滋之氏
国内系および外資系広告代理店にてフォードモーターやP&G等を担当。その後スターバックス コーヒー ジャパンにてマーケティング本部や経営企画本部に所属。2022年サンマルクホールディングスに入社し、同年7月にサンマルクカフェ 代表取締役社長に就任。現在に至る。好きなメニューはチョコクロ、クリームソーダ、大阪ミックスジュース、クリームあんみつのスイーツ男子社長。

私はサンマルクカフェに勤める前から、銀座の一号店にはよく訪れていました。焼き立てパンの香ばしい香りとともに、つい買わずにはいられないチョコクロ(サンマルクカフェの看板メニューであるチョコクロワッサン)の味が印象的な原体験としてあります。しかし残念ながらその後焼き立てパンの香りが失われるなど、なぜ違ってしまったのだろうと考えたところ、商品が多様になりすぎてしまったことがありました。パンだけでなくドリアやどら焼き、夏になればかき氷だってある。売上向上のために商品カテゴリーを増やしてきた結果だと思いますが、それによりお客様にとって何が売りのお店か伝わりづらく、また店舗で働く人にとってもオペレーションに相当な負荷がかかってしまっていたのです。

原点回帰を考えたときに、出てきた答えはレストランがサンマルクの始まりだけに工場ではなく店内製造でフレッシュなものをお客様にお届けするベーカリーカフェとしての矜持でした。ベーカリーメニューにより注力するようにし、ドリアなどは一部の店舗を除いて廃止しました。そうした取り組みを経て、私たちは自社のブランド価値を再確認することができました。

イメージ 市場性や消費者心理をどう見るか

――来店したお客様の体験価値を高めるために必要なことはどんなことでしょうか。

角田:大事なのは「約束を守る」こと。お客様の期待に応えるというのも同じことです。そのためにはゴンチャというブランドを通じて、お客様と従業員の熱意を高めることに注力するべきだと考えています。私たちは「Brewing Happiness(幸せを淹れよう)」 と掲げていますが、ゴンチャの店舗で働くクルー たちが幸せでなければ、淹れる幸せなんて存在しないわけですよね。

そのためには、クルーの理解度やオペレーション能力を踏まえて考えなくてはなりません。机の上だけではわからないこともたくさんありますから。お客様の期待値に応える顧客体験を創出するために、大事なことはこれしかないとさえ思いますね。

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