※本記事は3月1日発売の月刊『販促会議』2025年4月号で全文をお読みいただけます。
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フライングタイガー表参道ストアの売り場に並ぶアイテムは、約3500点に上る。イースターやハロウィン、バレンタインといったシーズンごとに、数百種類もの新商品が登場し、売り場を盛り上げるのが特徴だ。店内には、思わず足を止めてしまうユニークでおしゃれな商品が並び、訪れるたびに新しい発見があることが店舗ならではの体験のひとつである。
フライングタイガーが各店舗において特に注力するのが、店頭の “顔”となるフロントエリアだ。来店客が店に入るか否かの大きな判断材料となるこのエリア。だからこそ落合氏は、「目的買いは一部に過ぎない。そこで重要になるのが、来店客に『期待感』を持たせる店にすることだ」と語る。
「店舗のフロントには、入店する理由やワクワクする気持ちをつくるきっかけになるものを置くことが大切。そのため、商品だけでなく空間そのものが『楽しい』と感じてもらうためには、店舗のフロント部分が伴を握っていると考えています。
例えば表参道ストアでは、入り口付近でクリスマスやバレンタインといった季節やイベントを感じさせるプロモーションを展開します。魅力的な商品を配置することで、視覚的な効果でワクワク感を醸成し、意図的に来店動機を生み出せるように工夫しています」(落合氏)。
フロントに注力する理由は、店舗に足を踏み入れた瞬間に、何かを発見したくなるようなワクワク感を提供することが、同ブランドにとっての楽しい売り場づくりの第一歩と考えているためだともいう。
1フロア構成となる表参道ストアの売り場面積は約136坪。2013年のオープン当初から提案している、入り口から出口までストア内をぐるっと1周する「ワンウェイショッピング」をベースに、現在は一部売り場内を行き来できる仕様に変更している。
売り場の回遊性を重視「宝探しのような体験を」
さらに、落合氏は「売り場では、お客さまに “商品を追いかけてもらえるような” 展開を意識している」と続ける。