ところが、マーケティングの仕事は意外と面白かった(笑)。商品タグシステムのリニューアルを担当した際は、ブランドらしさを生かしつつ、7000種類以上の商品タグを世界共通で運用できるようにするために苦労しました。ビジネスやシステムのニーズ、デザイナーの視点、法律などのレギュレーションや、商品部からの提案など、異なる視点を持つ人々の間で私が仲介役となり、解決策を見つけなければなりません。検討する上で重要になったのは、店舗で目にしたお客さまが情報をどのように受け取るか、です。店舗勤務の経験も生かしながら粘り強くコミュニケーションを重ねました。
その結果、このプロジェクトは「無印良品 ワールド・タグシステム」として、デザインアワード「JAGDA賞2021」を受賞することができました。
ゴンチャ ジャパンでマーケティングが大好きになった
――ゴンチャ ジャパンへ入社するまでの経緯は?
入社から6年が経ち、退職を決意しました。当時の担当はEC部門の在庫管理でしたが、自分には向いていなくて。数字を見るのが得意になったとはいえ、仕事の半分は自分の感性を生かしたいと思ったのです。そこで、感性を磨く時間を取るために退職。「1年後に再就職する」と決めてUXデザインの勉強に打ち込み、フリーランスとしてWebやアプリのデザインを請け負うまでになりました。
1年後、転職活動を始めた私は、ゴンチャ ジャパンのマーケティング本部 スペシャリストの求人を見つけました。ゴンチャは台湾発祥のブランドですが、実は初の海外出店先は香港。高校生の頃に友人とよく通った好きなブランドでした。また、ゴンチャは何でも速い会社でした。採用通知も最初の面接から2週間後に受け取ったほどです。このスピード感と、チャレンジ精神の旺盛さ、パッションが満ちた社風に惹かれ、入社を決めました。
マスメディアン
取締役 国家資格キャリアコンサルタント
荒川直哉
マーケティング・クリエイティブ職専門のキャリアコンサルタント。累計4000名以上の転職を支援する一方で、大手事業会社や広告会社、広告制作会社、IT企業、コンサル企業への採用コンサルティングを行う。転職希望者と採用企業の両方の動向を把握しているエキスパートとして、キャリアコンサルティング部門の責任者を務める。「転職者の親身になる」がモットー。
――成長したくて香港を出た。今の自分をどう見ている?
ゴンチャのおかげで、私はマーケティングの仕事が大好きになりました。それはマーケティングの本質を知ることができたからです。
ゴンチャのマーケティングは、コミュニケーション領域にとどまりません。私はマーケティング部門のリーダーとして、商品企画をはじめ、デジタルコミュニケーションやCRM設計、店頭ポスターやグッズなどの販促企画、さらにはSNS運用まで、お客さまの体験価値にまるごと携わります。新商品の発売後は店舗に足を運んでお客さまの反応を自分の目で確認し、クルーの声も聞き、また次の商品へ反映するのです。
自分の感性やアイデアを生かせる上、施策の結果がよくわかるので、どうすればお客さまに喜んでもらえるかを考える機会が増えました。また、自身の業務が売上やブランドの成長に直接つながっていることも実感でき、やりがいになっています。お客さまのニーズと深く向き合うことこそ、マーケティングの本質ですよね。
「やりたくないことはやらない」は、これからも私のポリシーです。その上で挑戦してきたからこそ、向いている仕事ややりたいことに気づけたのだと思います。ゴンチャから日本に新しいティーカルチャーを広めたい、それが今の目標です。
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