ニッシントーア・岩尾の代表取締役社長&CEOの石坂明寛氏(左)、取締役常務執行役員 食品事業本部長の会田明徳氏
日本の肝臓エキス系飲料市場は20年近く変化がなく、主要客層は40代以上とされる。若年層の利用が少ない点について、食品事業本部 新規事業開発担当の高村颯介氏は「市場のポテンシャルがないのではなく、若年層の期待に応えられる商品が今までなかった」と分析している。韓国の肝臓エキス系飲料市場は300~400億円規模だが、日本では500億円規模とされ、さらに若年層など未開拓の部分も多い。今後の市場拡大の可能性にも大きな期待を寄せている。
これまで十分に開拓されていなかった若年層をターゲットとし、若者に人気の高いフリーアナウンサーでタレントの森をイメージキャラクターに起用した。森は「Yahoo!検索大賞2024」において「スペシャル部門」の1位を獲得するなど、注目を集めている。韓国好きとしても知られ、同商品の愛用者でもある。森は「美味しくて手軽という魅力を、イメージキャラクターとしてしっかり伝えたい」と意気込みを語った。
日本市場での普及に向け、森が登場するプロモーション動画をSNSで発信。今後、SNSでのインフルエンサーとの連携に加え、実際に飲用機会を提供するための路上サンプリングや飲食店とのコラボも検討している。
フレーバーは、オリジナルの「エナジードリンク」に加え、「グリーンアップル」「マンゴー」「プラム」の全4種類を用意し、日本人の味覚に合わせて調整している。日本市場でも飲みやすさや携帯性が強みとなると考えている。
ニッシントーア・岩尾は、日清紡ホールディングスの子会社であり、食品や繊維のほか、産業資材なども取り扱っている。1940年に繊維製品などの販売を目的に「東亜実業」として発足し、1990年に「ニッシン・トーア」へ社名変更。2016年に岩尾を吸収合併し、現在の「ニッシントーア・岩尾」となった。
