【はじめに全文公開】『デザインをつくる イメージをつくる ブランドをつくる』(工藤青石著)

「宣伝会議のこの本、どんな本」では、当社が刊行した書籍の内容と性格を感じていただけるよう、「はじめに」や識者による本の解説を掲載しています。今回は、3月17日に発売した新刊『デザインをつくる イメージをつくる ブランドをつくる』(工藤青石著)の「はじめに」を紹介します。

イメージ 書籍 書籍『デザインをつくる  イメージをつくる ブランドをつくる』(工藤青石著)

著者:工藤青石
定価:2,420円(本体2,200円+税)
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はじめに

23歳で資生堂にパッケージデザイナーとして入社し、仕事を始めました。27歳でパリに駐在してヨーロッパ全域のクリエイティブ担当となり、欧州内はもとよりアメリカやアジアなど年間10回ほどの海外出張をしながら、さまざまな経験をしました。31歳で帰国し、それでも4年ほどは1年の20%くらいは海外に出かけて仕事をしていました。40歳で会社を出て、デザイナー、ビジョナリーの平野敬子と共に自分たちの会社をつくり、新たな形で仕事を始めてはや20年が経ちます。あっという間の出来事なのですが、客観的には随分と長い間仕事をしてきたと言えるでしょう。

デザインということもイメージということもブランドということもまったくわからずに始めたこの仕事でしたが、さまざまな経験から諸々の大筋がわかるようになったところもあるように思います。そこで本書では私が主に化粧品の仕事を通して経験したことをもとにデザインやイメージやブランドということを軸に書き記していきます。

そしてそれらを「つくる」という能動的な立場から行うことについて考えていければと思います。「つくる」ということは、人が得た最大の能力の一つではないかと考えます。ですから生きていく上で「つくる」ということは誰にとっても魅力的なことであり、多くの人がそれを欲するのではないかと感じています。

「美しいものをつくりたい、それを多くの人に届けたい」

それが私がこの仕事を始める時に思ったことでした。そしてそのために必要なことが段階的にわかってきて、それを段階的にクリアしてきました。ベストかどうかはわかりませんが、最善を目指すということだけが自分にできることであると常に考えています。さまざまな形で「つくる」ことに興味を抱く方にとって、デザインの専門性をベースに「つくる」ことに向かうものの見方や実践から得られた教訓が何かしらの役に立つことになれば幸いです。

工藤青石

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工藤青石(くどう・あおし)

デザイナー/クリエイティブディレクター
コミュニケーションデザイン研究所代表
東京藝術大学非常勤講師

東京藝術大学デザイン科卒業後、資生堂に入社。4年間のパリ駐在を経てデザイナー、ビジョナリーである平野敬子とともにコミュニケーションデザイン研究所設立。化粧品のデザイン、ブランドのディレクションを数多く行い、現在はIPSAのクリエイティブディレクターを務める。またJAL、三越、NTTドコモ、トヨタ、鹿島建設、大分県立美術館など違った領域のプロジェクトも手がける。毎日デザイン賞、米国建築家協会NewYork最優秀デザイン賞など国内外で70を超えるデザイン賞を受賞。

『デザインをつくる イメージをつくる ブランドをつくる』
工藤青石著
定価:2,420円(税込み)

「SHISEIDO MEN」「オイデルミン」など資生堂で化粧品ブランドを数多く手がけ、現在人気化粧品ブランド「イプサ」のクリエイティブディレクターを務める著者・工藤青石が、初めて書き下ろした書籍。これまで手がけてきた数々の仕事におけるにおけるデザインやクリエイティブのディレクションの考え方、そして制作のプロセスを公開。実例を見せながら、自身の経験と知見、そして美に対する独自の視点からひもときます。

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