観光拠点としての役割にも期待
JR東日本は3月27日、「TAKANAWA GATEWAY CITY」をまちびらきする。「THE LINKPILLAR1」（ザ リンクピラー ワン）と高輪ゲートウェイ駅が全面開業し、その他の棟や周辺エリアは2026年春にオープンする予定。駅直結という利便性を生かし、日本の「ゲートウェイ」としての機能を担うことを目指すほか、スタートアップ支援などを通じて新たなイノベーションを起こす拠点としても発展させる考えだ。
「TAKANAWA GATEWAY CITY」は、延床面積約84万5000平方メートル。「North」（地上29階）と「South」（地上30階）に分かれる「THE LINKPILLAR1」は、敷地面積約3万8000平方メートル、延床面積約46万平方メートルを誇る。国内最大規模のオフィスフロアとして2025年度中には約2万人のオフィスワーカーが集まるという。
国際会議も開催可能な駅直結型コンベンションセンターやビジネス創造施設が開業。さらに、首都圏初進出となる「JWマリオット・ホテル東京」や、約88店舗が集まる商業施設「ニュウマン高輪」もオープンする予定だ。ほか、フィットネス施設や東京インターナショナルスクールなど、多彩な施設が入居する。
同施設は、品川開発プロジェクトの一環として、構想から約20年間にわたり開発を進めてきた。この地は江戸時代には海であり、日本各地を結ぶ玄関口として栄えた。明治時代には日本初の鉄道が開通し、交通の要衝としての歴史を持つ。
こうした背景を踏まえ、「TAKANAWA GATEWAY CITY」は、交流を生み出す場として「Global Gateway」という役割を担うとともに、未来のイノベーションにつなげる場として「100年先の心豊かなくらしのための実験場」というコンセプトで開発した。
その一環でスタートアップ支援も充実させており、「THE LINKPILLAR 1」（NORTH 6F）には、スタートアップをサポートする研究施設「TAKANAWA GATEWAY Link Scholars’Hub」（LiSH）を設置。ショーケースや研究施設の提供のほか、資金や人材面での支援によって様々なソリューションの開発を後押しする。個室やコワーキングスペースのほか、植物や微生物など特定の分野に適したシェアラボを備えている。「TAKANAWA GATEWAY 地球益投資事業有限責任組合」を設立し、スタートアップへの資金提供も行う。
街中では清掃や配送を担う自動走行モビリティが稼働。街そのものが情報を蓄積するデータ基盤としての役割を担い、より高度な自動走行を可能にする。
