企業認知度の向上と沿線への人口誘致狙う
東急電鉄は3月24日、新CMシリーズ「いいこと、つづくよ、どこまでも。」を開始した。若年層への企業認知度向上を目的としている。シリーズ第1弾となる「鉄道ネットワーク拡充篇」と「環境篇」には、俳優の畑芽育を起用。同社がCMに俳優を起用するのは今回が初めての試みだ。CMはWeb広告やYouTubeのほか、交通広告や映画館広告などで配信する。
畑芽育を起用した新CM「いいこと、つづくよ、どこまでも。」シリーズ
鉄道業界の採用環境は厳しさを増している。人口減少に加え、列車の運行時間に合わせた不規則な勤務などが要因とされる。同社も人材確保に力を入れているが、Z世代を含む若年層の認知度が低いことが課題となっている。
年齢構成の偏りといった固有の課題も抱えており、直近の定年退職者数を補うために、高卒二次募集まで実施して新卒採用者を確保しているという。
同社は「人材が不足すると、お客さまに対するサービス水準だけでなく、社員のエンゲージメントにも深刻な影響が出る」と危機感を募らせている。
そこで、若年層を中心に共感を得ている畑芽育を起用した新CMを通じて採用強化を図る。東急線沿線への訪問や居住促進を通じた人口誘致も目指している。
CMは、東急線沿線で暮らす姉(畑)を訪ねる妹の物語であり、姉が妹に同社の取り組みを解説する。妹役には女優の清島千楓が起用された。
「鉄道ネットワーク拡充篇」では、等身大の会話を通じて、東急線の鉄道ネットワーク拡充によるアクセス向上を表現している。「環境篇」は、「木になるリニューアル」プロジェクトとして2016年に木材を活用して改修された池上線戸越銀座駅を舞台に制作された。