戦略PRコンサルティング事業やPR効果測定ツール「PR Analyzer」を展開するビルコム。2003年に創業し、20年以上の歴史を持つ。創業当初から、これからの広報・PRのあるべき姿を見据え、企業の広報活動を支援してきた。
「20年前の効果測定は、マスメディアの掲載件数と広告換算費だけで十分でした。しかしインターネットの台頭で広報が変化していくことは予測でき、本質的な広報の成果をデータで可視化するため、従来の効果測定に一石を投じるツールを構想し、開発に取り組んできました」と同社取締役の早川くらら氏は話す。
ビルコム 取締役COO 早川くらら氏/2005年ビルコム入社。国内外大手クライアントのPR戦略立案から実行に携わる。2015年より現職。時代や企業に合わせた効果測定のあり方について提唱する。戦略PR・マーケティングに関する連載多数。
PDCAを回し、より戦略的に
2016年末、同社は効果測定に特化したツール「PR Analyzer」の提供を開始。テレビ、新聞、雑誌、ウェブ、SNSでの掲載確認ができるだけでなく、広報施策の改善に向けた指標設計や分析もできる。
2025年3月現在、累計350社以上が導入。例えばメディア露出につながった新聞とウェブのリーチ数の比較や、報道内容分析も簡単にできるが、その裏側の仕組みでは、同社が独自にデータ検証を続け、磨いてきた知見が活かされている。
「効果測定は健康診断と似ています。体重と身長だけ測っても物足りません。多角的な視点で診断することで、現状や課題をつかむことができ、改善につなげられます。特に広報においては、世の中の潮流を踏まえてアピールポイントを変えていく対応や、企業がどう見られているかを経営陣にフィードバックしていく役割も求められます。むやみにメディアアプローチをしても無駄打ちになるばかりか、メディアにネガティブなイメージを抱かれることもあります。戦略的な広報活動を実践するには、担当者のセンスだけでなく、定量的にデータがとれる環境をつくっておき、PDCAを回していくことが欠かせません」と早川氏。
広報の目的、ありたい姿に応じて適切な指標の設定ができるよう、同社ではサポートする体制も整えている。
生活者の行動変容を測る
昨今は広報活動に対して、経営に与える具体的な貢献がより求められるようになってきた。経営陣に対して成果を提示していく上で、特に重視される傾向にあるのが、メディア露出後に、生活者の行動がどう変容したのかなどを測る「アウトカム指標」だと早川氏は指摘する(図参照)。
図 広報活動の効果測定3つのフェーズ
こうした流れを受け「PR Analyzer」では、2025年2月より「行動変容分析機能」を追加。広報活動の結果、アウトカム指標のひとつ「指名検索」がどう変化したのか、自動検知できるようにした。
具体的には、ウェブ上の記事露出に関するデータ(リーチ数、掲載数、SNS波及数、広告換算費など)と、生活者の検索行動との相関を可視化する。Google Search Consoleなどとデータを連携させており、記事が露出した後の指名検索数や、特定サイトの新規ユーザー数の増加などを定量的に把握できる。これにより、真に重要な媒体の発見や、広報アイデアの広がりも期待できるという。
「相関を分析すると、有名媒体に露出しても生活者の行動に結びついていない場合もあることが分かります。一方、専門媒体の読者層の熱量が高く、行動変容が起きやすいことも。広報活動において、どこに注力するべきかが分かると、リソースを効率的に投下でき、経営層への成果の提示もしやすくなると思います。また生活者の行動変容を意識することで、より検索行動につながりやすい広報の切り口を見つけようというマインドも持ちやすくなり、広報の質も高まっていくはずです。PR Analyzerを通じて、経営に貢献する広報活動をサポートしていきたいと考えています」(早川氏)

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