客層が高齢化するミニストップ 新ソフトクリーム戦略で巻き返し図る

写真 人物 「北海道ミルクソフト」を食べる「シソンヌ」の長谷川忍

「北海道ミルクソフト」を食べる「シソンヌ」の長谷川忍

同社が実施したインターネット調査によると、若年層のソフトクリーム購入機会は多いものの、ミニストップで購入するイメージが薄れていることが明らかになった。「ソフトクリームを食べたいときに利用したい店舗」として、20代前半の回答では、セブン-イレブン、マクドナルド、ファミリーマート、ローソンに次ぐ第5位にとどまった。

今回の新商品と新戦略は、バニラのテコ入れを通じて若年層に「ミニストップ=ソフトクリーム」というイメージを定着させることも狙いだ。

調査の結果、若年層の中にはソフトクリームの魅力を十分に感じていない人も多いことが判明した。そのため、新商品では「本来のソフトクリームの価値を訴求したい」としている。

「ソフトクリームバニラ」が好きな人へのアンケートでは、「牛乳感」と「濃厚さ」を求める声が多かった。そこで、新商品の名称を「バニラ」ではなく「ミルク」とし、「北海道」を前面に打ち出した。従来も北海道産の生乳を使用していたが、新商品では産地を十勝地区に限定し、北海道生クリームの配合量も増やしている。

若年層の利用拡大には「情緒的価値」を高めることが重要だと判断し、新コンセプト「きょう、ソフトになろう。」を設定した。物価高などで厳しい経済状況が続く中で、「気分も社会もソフトにしていきたい」としている。

CO2削減につながる「食べるスプーン」や、売り上げの一部などで小学校に花の苗を届ける「花の輪運動」といった環境対策も前面に打ち出す。体験価値も重視し、抽選で参加できるソフトクリームの加工体験や、全問正解者に特典を贈る「ソフトクリーム検定」などを実施する予定だ。

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