東京・渋谷のスクランブル交差点に面した薬局「三千里薬品 神南店」の跡地が2025年4月、レンタルスペース「三千里跡地」として営業を開始する。薬局からレンタルスペースという新業態への挑戦となるが、この計画は実は10年ほど前から模索してきたという。
渋谷のランドマークが再始動
1952年に「三千里食堂」として開業し、1962年の業態転換で「三千里薬品」の1号店としてオープンした「三千里薬品 神南店」。長年渋谷のランドマークのひとつとして親しまれてきたが、2024年12月31日に閉店した。
閉店後は近隣の宇田川店と統合。神南店の跡地は「2025年春に別業態の店舗をオープンする」という旨が予告されていた。
運営は三千里薬品商会で、新たな「三千里跡地」のロゴデザインも自社で手掛けた。またNoob合同会社(本社:仙台市)と業務提携し、開業後の企画・運営を共同プロデュースしていく。
72年の歴史を伝承しカルチャーの創造拠点へ
スクランブル交差点に位置する初のレンタルスペースとなる「三千里跡地」では、施設上部に設置された屋外ビジョン「シブヤテレビジョン2(愛称:スターツビジョンSHIBUYA)」との連動や、施設自体へのラッピングも可能。レンタルスペースとしての活用のほか、カルチャーを創造する場としてクリエイターと共創し、様々な体験やコンテンツの発信も行っていくとしている。
三千里薬品商会の取締役・藤山家浩氏は「この場所の活用方法として薬局でよいのかということを、10年ほど前から模索していた」と話す。
「渋谷という移り変わる街で生活者の求めるものに寄り添ってきた中で、今の時代に合わせて利用いただくパートナーと共に、レンタルスペースの一面も持たせたカルチャーの発信拠点にしていきたいと考えた。自社でも企画やコンテンツクリエーションを行なっていくことにも、今後チャレンジしていく」(藤山氏)。
面積は1F(25㎡)、B1F(28㎡)、2F(25㎡)で、展示会やポップアップストアなど幅広い用途に使用できる。営業時間は9:00~24:00と深夜帯まで営業可能。
