生成AIで新たな発想につなげる
電通は、AIプロデュース事業などを手がけるWIT COLLECTIVEと共同で、生成AIを活用して子どもの空想をビジュアル化する展示イベント「AI LOVE YOU展」を4月18日から開催している。会場は「WHEREVER」(東京・港)。生成AIの子どもの空想力を育む力を検証する。生成された作品を一般公開することで、生成AIの可能性について考える機会を設ける狙いもある。入場料は無料で20日まで。
4月18日から開催している「AI LOVE YOU展」
現在のデジタル環境においては、情報や答えがすぐに手に入る一方で、空想を巡らせる余地が減少している。こうした背景を踏まえ、生成AIが子どもの空想力を支援する存在になりうるかを検証する考えだ。
展示会では、子どもの空想を再現したAIビジュアルを展示。主に、子ども3人へのヒアリングをもとに作成した。ヒアリングはWIT COLLECTIVEの「CreAItive Conductor」が実施。ヒアリング内容を基に、同社チームに所属するAIクリエイターが複数のソフトを駆使して作品を生み出した。
子どもの写真を提供してもらい、子ども本人をモデルにしたキャラクターをビジュアルに登場させた。例えば「雷や隕石から守ってくれる、くらげの傘がほしい」という空想からは、くらげの傘を差して雷などから身を守る子どもの作品が生成された。
「魚のうろこでできたスーツでサメを倒したい」「かっこいい剣をもちたい」という空想から完成したビジュアル
生成物から、空想を膨らませる取り組みも実施。ビジュアルを同じ子どもに見せたうえで、追加の要望を引き出し、新たな作品を生成した。「くらげの傘」の空想からは、「魚のうろこでできたスーツでサメを倒したい」という発想が生まれ、さらに「かっこいい剣をもちたい」という要望が加わった。最終的に、うろこの鎧と剣でサメを倒す子どものAIビジュアルが完成した。