3月末にフジテレビ問題に関する第三者委員会の報告があったものの、現時点ではまだ広告主が取るべき方向性は見えていない。そこで月刊『宣伝会議」では読者を対象に匿名で意見を聞いた。
Q.今回の事象について意見や感想をお聞かせください。
・いち視聴者としてテレビを見ている時は、広告を引き上げる企業に対し、そこまで厳しい対応をすべきなのか?と思っていた。わが社はテレビにCMを出すような会社ではないが、このアンケートに回答していく中で、もし自分自身がその立場であれば、他社と横並びをして引き上げる判断をしてしまうだろうと思った。
・フジテレビ問題とあるが、大小にかかわらず、全国で起こりうる問題と強く感じた。トップ(特に男性)が周囲の意見や当事者の意見を聞かないまま、その場でさまざまなことを判断しており、本当に女性の尊厳やキャリア、経験等を尊重していない。企業内にセカンドオピニオン的なものがあれば良いと強く感じた(コンプライアンス室がその役目であると思うが)。上層部で判断されたことに疑問を感じた場合、そこ以外でもう一度アクションできるところがあると、本当の意味でのクリーンさが出るのではないか。
・この問題が発覚する以前からフジテレビへの出稿はしたことがない。それはこの問題が与えたのと同様のイメージを、私自身が以前からフジテレビに持っていたため。企業としてのイメージもさることながら、番組の企画・演出・キャスティングに至るまで同様のにおいが感じられ、自社の広告を出稿するメディアとしてふさわしくないと感じていた。
・BSフジについて、自社グループ内で起こった問題について、社外からどう思われているかという当事者意識が薄い。ましてや、3月31日に問題が発覚したキャスターもいるのに、自社とフジテレビはまったく別物と考えているようで、一般消費者と意識が大きく異なっていた。

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