「水素焙煎コーヒー」世界初の量産化 UCC、1日限りの無料体験イベント開催

コーヒーの「2050年問題」に対応

UCC上島珈琲は4月23日、世界で初めて量産に成功した水素焙煎コーヒーの販売を開始した。業務用・家庭用を含む全7品を順次発売する。従来の天然ガスによる焙煎と比較して、二酸化炭素(CO2)の排出をゼロに抑えられる点が特長。気候変動の影響により、2050年までにコーヒー豆の栽培に適した土地が半減するとされる「コーヒーの2050年問題」への対策として、この技術を推進する方針だ。

水素焙煎コーヒーがその場で抽出される「UCCミライ珈琲店」

水素焙煎コーヒーは、従来とは異なる味わいがある。その特徴を広く知ってもらうため4月23日に、カプセル式ドリップコーヒーシステム「ドリップポッド」で抽出した水素焙煎コーヒー「ミライのコーヒー」を無料で体験できる「 UCCミライ珈琲店 」を、COREDO室町テラスの大屋根広場(東京・中央)で1日限定オープンした。

コーヒー豆の焙煎工程における熱源には、一般的に天然ガスが使用され、CO2の排出が大きな課題となっている。焙煎機1台あたりの年間CO2排出量は、約570トンに上る。

そこで同社は、燃焼時にCO2を排出しない水素火炎を熱源とする水素焙煎に着目。2022年からは、水素を熱源とする焙煎機や水素バーナーの開発・実装を進めている。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業に採択され、官民一体となって取り組みを進めている。

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