撮影時稼働の上限「12時間以内」を「業界の共通認識」に、JACが映像制作関係者に向けて宣言

一般社団法人日本アド・コンテンツ制作協会(以下 JAC)は、2026年7月1日付で 「JAC撮影時稼働上限ルールに関する宣言」を発出した。

本宣言は「JAC映像制作ガイドライン(5団体広告制作ガイドライン補完版)」に基づき、加盟各社における制作業務の参考指針を改めて提示するもので、具体的に以下の内容になっている。


① 準備・撤収、休憩・食事を含む1日の作業・撮影時間は、原則として12時間以内とする。

➁ 12時間を超える作業があった場合、翌日の稼働開始までに10時間以上のインターバルを設ける。

これらは、「JAC映像制作ガイドライン(5団体広告制作ガイドライン補完版)」に基づくものであり、すでに業界団体間で共有されているルールを、実務レベルへと落とし込む試みでもある。

2025年10月、日本アドバタイザーズ協会(JAA)、日本広告業協会(JAAA)、日本広告制作協会(OAC)、Interactive Communication Experts (I.C.E.)、日本アド・コンテンツ制作協会(JAC)の5団体は「持続可能なパートナーシップ構築のための広告制作プロセスマネジメントハンドブック【2025年度版】」を発行した。

その後、JACは映像制作領域に特化した補完ガイドラインを整備し、現場での運用を進めてきた。JAC加盟各社・団体はこのルールについて社内外への周知を進めているが、現場レベルでの構造変化は十分に進んでいないのが現状だ。そのため今回の「宣言」は単なる指針ではなく、実効性を担保するための意思表示として位置づけられている。

映像制作における現場では、複数の課題が散見される。

まず、発注構造そのものの問題。制作会社側がガイドライン遵守を求めたとしても、広告主・広告会社との調整が難しく、スケジュールや予算決定後に変更を求めることは容易ではない。

また、撮影時間の制約はキャスティングにも影響する。タレントのスケジュール調整や拘束時間の制限は、企画成立そのものに関わる場合もある。

さらに、制作会社内部でも従来型の制作プロセスを重視する層と、環境改善を優先する層との間で、価値観のズレが生じているという。

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