「き〜ざくら〜あっ呑♪」の歌い手を初公募 40年続く“ブランドの声”、賞金100万円で新CMへ

黄桜は、ロングセラーブランド「呑(どん)」を2026年10月14日に全国でリニューアル発売する。これに伴い、同ブランドの象徴であるテレビCMのサウンドロゴの歌い手を一般公募するオーディション企画「き〜ざくら〜あっ呑♪」杯を7月23日から8月19日まで実施している。

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40年以上続くブランド資産

同社 営業本部 マーケティング部 戦略マーケティング課の太矢克彦氏は、同社の広告戦略について「時代に応じて表現や訴求方法を変えながらも、『ブランドを覚えていただくこと』と、『お酒が食卓や人とのつながりにもたらす楽しさを伝えること』を一貫して大切にしてきました」と語る。

同社は1957年からテレビCMを放映し、カッパ一家のキャラクターやCMソングによってブランド認知を拡大。1982年に登場した「呑」では、赤いパッケージとコミカルなCM表現を通じて、従来の清酒とは異なる親しみやすいイメージを打ち出してきた。近年では酒類の嗜好やライフスタイルの変化に伴い、商品の特徴を伝えるだけでなく、食卓や人とのつながりの中で提供できる価値へとコミュニケーションの重点を移してきた。

その中で、「呑」誕生時から使用されてきたサウンドロゴ「き〜ざくら〜あっ 呑♪」は、短時間で商品名とブランドを強く印象づける音のシンボルとして機能してきた。テレビ画面を見ていない場面でも「黄桜の呑」を想起させる役割を果たし、40年以上にわたり継承された重要なブランド資産となっている。

グランプリは新CMに採用

近年のマーケティング市場において、TikTokやInstagramのリール動画をはじめとする短尺動画の普及に伴い、耳に残る「音」でブランドを記憶させるサウンドブランディング(ソニックブランディング)の重要性が再認識されている。各社が音を通じたコミュニケーションを模索する中、同社は歴史あるサウンドロゴそのものをユーザー参加型施策へ昇華させる手法を選択した。

オーディション「き〜ざくら〜あっ呑♪」杯は、同社として初となるサウンドロゴ歌い手の一般公募企画となる。特設サイトの専用フォームから録音音声をアップロードすることで応募が可能で、グランプリ受賞者には賞金100万円が進呈されるほか、全国で放映予定の新テレビCMのサウンドロゴとして採用される。

「参加型ブランド」への進化を目指す

伝統的な音源の変更に対しては、社内でも慎重な意見があったという。これに対し、公募した歌声を新CMに採用しつつ、将来的な運用については決定せず柔軟に検討していく方針をとることで合意形成を図った。

今回の施策の狙いについて太矢氏は、「守るべきブランド資産を継承しながらも、企業が一方的に情報を届ける関係から、お客さまと共にブランドをつくりあげる関係へと進化させたい」と語る。既存ファンに思い出や愛着を再確認してもらうと同時に、若年層をはじめとする新たな層に対しても「自分も参加できるブランド」としての認知拡大を図り、顧客との新しいエンゲージメントを構築していく考えだ。

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