Hakuhodo DY ONEは9月2日、中国の地図・ナビゲーションアプリ「高徳地図(AMAP)」の公式パートナーとして、日本市場向けのマーケティング支援サービスを開始した。訪日中国人観光客の滞在トレンドを分析し、日本企業や自治体による情報発信から実店舗への誘導までを支援する。
AMAPはアリババグループ傘下の地図・ナビゲーションアプリ。中国国内の月間アクティブユーザー数は9億1000万人を超える。地図や経路案内のほか、店舗検索や配車サービスなどを一体的に提供している。
同社によると、訪日中国人観光客の旅行形態は団体ツアーから個人旅行へ移行しつつあり、SNSや地図アプリで情報を収集しながら、その場で訪問先や移動経路を決める傾向が強まっているという。
こうした変化を受け、日本の企業や自治体では、中国人観光客が利用するプラットフォームへの店舗・施設情報の登録や、情報の更新が課題となっている。
「AMAP」に表示される「ASICS RUNWALK銀座店」の店舗情報。詳細ページの閲覧数やルート検索数などを計測できる
ルート検索などから来店意向を可視化
Hakuhodo DY ONEは、クロスボーダーマーケティングの専門組織「i CROSS BORDER JAPAN」のデジタルマーケティングに関する知見と、AMAPの位置情報プラットフォームを組み合わせて支援する。
サービスでは、店舗や施設のPOI(地点情報)をAMAP上に登録し、中国語などで情報を掲載。検索結果やナビゲーション利用時の露出を高める。周辺検索やルート検索のタイミングに合わせたプロモーションにより、来店意向が高い利用者への情報発信も行う。
大型商業施設などを対象に、AMAP上でデジタルクーポンを配布する機能も提供する。空港から移動している利用者に周辺の観光スポットや飲食店を提案したり、主要観光地で利用できるクーポンを配信したりすることを想定する。観光施設や商業施設、飲食店、自治体の観光プロモーションなどに対応する。
提供開始に先立つ施策として、アシックス商事が展開する「ASICS RUNWALK銀座店」など複数店舗に導入した。地図上での店舗情報の表示回数や詳細ページの閲覧数、現在地から店舗までのルート検索数といった、POIを基点とする利用者の行動を計測した。
銀座など特定のエリアで目的地を探している利用者に店舗情報を表示することで、訪問先の候補として認知を高め、実店舗への来店につなげるO2O施策に活用する。なお、今回の発表では、同店舗への来店数や売上などの成果は明らかにしていない。
今後はAMAPを活用した地図上の施策に加え、SNSや動画、広告施策との連携を強化する。位置情報データを活用した広告配信などを通じ、訪日中国人観光客の認知、検討、来訪までを一貫して支援する方針だ。

