<登壇者>
SDLジャパン株式会社 代表取締役社長 相馬正幸氏
株式会社Jストリーム上席執行役員 営業本部長 山下徳夫氏
株式会社プラスアルファ・コンサルティング 取締役 見える化イノベーション推進部長 鈴村賢治氏
顧客経験価値向上に向けた、グローバル×ローカルの最適なバランスとは
SDLジャパン株式会社 代表取締役社長 相馬正幸氏
1950年代のコミュニケーションの方法は、1台のテレビを囲む中での一方通行のコミュニケーションだった。それが、インターネットに始まり、今やフェイスブックやツイッターに見られる新たなツールによってコミュニケーションの方向は多方向へと変化してきた。マーケッターとコンシューマーの間にはさまざまなチャネルが存在し、チャネルやデバイスの急増に伴い、コンテンツも急増することで複雑性が増加している現状がある。
これについて相馬氏は「コンテンツは急増し、デバイス、チャネル、メディアは多様化しています。全てのパロメーターが掛け算で増えている。こうした状況に企業側は多言語対応することが求められています」と話した。こうした状況への解決策として同社のグローバルマーケティングソリューションやビッグランゲージ(機械翻訳)ソリューションを紹介。多言語による複雑なグローバルマーケティングキャンペーンへの対応に向けた高度なローカライゼーションサービスとテクノロジーを示した。
相馬氏は「製品やサービスのコモディティ化が進み、商品のスペックなどの差別化が難しくなった今、企業はビジネス上でカスタマーエクスペリエンス(顧客経験価値)を重要視している」として、この顧客経験価値向上のためのポイントを次の3つの点で提示した。
- グローバルとローカルの最適なバランスを作り出す(=グローカル)
同社のグローバルな顧客経験価値向上のためのソリューションについて解説し、同社のミッションである“新たな発想で顧客経験価値を作り変えていく”ことを示しながら、グローバルとローカルのバランスの重要性を語った。 - ブランド価値の確立
ブランド価値はコンテンツの品質から生まれるとし、海外からの日本語へのローカリゼーションにおいて事例を紹介しながら、コンテンツの品質こそがブランド価値の確立につながることを示し、クリエイティブなトランスレーションによるコンテンツの品質向上がいかに重要かを訴えた。 - 顧客の理解と認識を深め充実させる
顧客の理解と認識に影響する要素を文化、地域、言語の3つであるとし、これらが不足していることはグローバル展開におけるマイナス要素であると指摘した。また、非構造化データのビッグデータへの対応について、適材適所でテクノロジーと人の手を使い分けたビッグランゲージ(機械翻訳)ソリューションについて紹介した。
顧客経験価値向上に向けた3つの観点でグローバル企業のビジネス拡大をサポートしていく意気込みを語り、今回の講演を結んだ。
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