消費者の日常に浸透するスマホ。しかし、ブランドを気にする広告主が安心して活用できる広告手法は未だ整備されていないのが現状だ。キュレーションメディア「Antenna」は、質の高いコンテンツで構成され、安心して出稿できるスマホメディアとして、一つの可能性を提示している。
ユーザー数120万超、スマホユーザーに効果的にアプローチ
2012年5月のリリース以来、支持を集め、ユーザー数120万を超える(11月現在)国内最大級のキュレーションメディアへと急成長した「Antenna」。ユーザーは「Antenna」上に流れる、雑誌を中心とする40ジャンル、170を超える国内メディアの情報の中から、興味があるジャンルの情報だけを受信することができる。
さらに気に入った情報をクリップ機能で保存したり、SNSを介して友人とシェアすることも可能だ。ユーザーの男女比は男性6割、女性4割で20~30代が中心。スマートフォンの他、iPad・Androidタブレット・PCブラウザ版も提供しているが、スマホ経由での利用が全体の約7割を占める。
明日配信できる、ブランド広告
消費者の日常に深く入り込む、モバイルメディア。さらにスマホの登場で、メディア接触におけるその比重はますます高まっている。しかし消費者がスマホと接触する時間が増えても、その“場”を使った広告手法は十分に整備されているとは言い難い状況だ。
「Antenna」を運営するグライダーアソシエイツの目良慶太氏は「スマホ広告は現在アドネットワーク、リワード広告が中心で、ブランドを大切にする広告主が安心して活用できる環境が整っていない」と問題を指摘。
こうした課題を解決したいと「Antenna」では、ブランド価値の棄損を気にせずにスマホ向けに配信できる広告商品の開発・整備に力を入れている。
その一つが「クリップブックパッケージ」だ。企業が10の記事を配信し、オリジナルのクリップブックを作成することができる広告商品で企業の広告的なメッセージを記事コンテンツへと変換する。
また一度配信された記事は「Antenna」内にアーカイブされるのでユーザー同士のシェア・拡散で増殖し、価値が蓄積されていく点も他のサービスにはない点だ。
つまり、1回限りのフロー型ではなく、蓄積がなされていくストック型の広告なので、SEO対策としての効果も期待できる。
また「特に評価をいただくのが『120万人に明日配信できるブランド広告』である点」と目良氏。画像とテキストさえあれば、管理画面から簡単な操作で記事配信が可能。自社メディア用に制作したコンテンツを活用し、オリジナルのクリップブックを作成する企業も多いという。
「オウンドメディア用にリッチなコンテンツを作ったが、そこまでの導線がなく課題に感じている企業は多い。120万のユーザーがいる『Antenna』に、コンテンツの一部を配信することで、一般生活者をオウンドメディアまで誘引する導線づくりに活用してもらえれば」と同社取締役の朝倉昇誠氏も話している。