2万「いいね!」の原動力は社員――「電通報」Web化の背景を聞く

電通は、広告業界のニュース・情報を掲載する広報紙「電通報」のオンライン版「ウェブ電通報」を10月21日にオープンした。併せて、月2回発行していた紙の「電通報」を月刊化し、Webをメインに情報発信していく。その経緯や狙いについて、コーポレート・コミュニケーション(CC)局の河盛大介・局次長兼電通報編集部長と小川達也・企画業務部長に聞いた。

周囲の反応は「電通のオウンドメディア」

「ウェブ電通報」
「ウェブ電通報」

――「ウェブ電通報」オープンの経緯は。

河盛 具体的な準備は今年2月からですが、構想はかなり前からありました。Web化はいずれやらなければならないと考えていましたが、それが今になったということです。

これまで、タブロイド版の「電通報」と同じ記事を発行のタイミングでサイト上に公開していたものを、今後はタイムリーにニュースやインタビュー、コラムなどのコンテンツを更新していきます。

小川 電通報はもともと週刊で発行していました。2010年4月に月2回に移行し、その時にWeb上にも掲載を始めました。その時から、いずれ現在のような形になるだろうという考えはありました。

紙の電通報は毎号3万部発行し、約1万6000人のグループ社員のほか、クライアントやメディアの上層部を中心にお送りしています。もっとも、紙なので届く範囲には限りがあり、いわば「閉じていた」状態でした。それが初めてフルオープンになったということだと思います。紙の発行を続けることによるコスト面の課題もありました。

社外からは「電通がオウンドメディアをつくった」という見方をされたりしていますが、このタイミングで電通報の存在を知った方も少なくないと思います。より情報発信の幅が広がったと実感しています。

――これまでの電通報とは内容は変わりますか。

電通グループ社員
登場する電通グループ社員を紹介

小川 やはりWebなので20~30代を意識しています。紙は比較的年齢や役職の高い方を念頭に置いていたので、自ずと変わっていくと思います。

今年1月に、電通社員によるコラムや対談記事などの読みものを掲載した「電通人語」を自社サイト内の一コーナーとして立ち上げていましたが、バックナンバーも含めて「ウェブ電通報」に統合しました。さまざまな分野で活躍するトップランナーたちを前面に出していくことを目的にしたもので、1日数本ずつ公開していきます。ジャンルは、曜日ごとに決めています。

河盛 ニュースは従来通り電通報編集部が担当し、毎日1本以上を目標に出していきたいと考えています。

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